泌別淸濁とは、東洋医学において、小腸に備わっている機能の一つであり、食物を分解した後の水と栄養素を吸収し、不要なものを大腸に送ることを意味します。小腸は、胃で消化された食物を受け取り、その中の栄養素を吸収する役割を担っています。しかし、食物の中には、栄養素以外の老廃物や有害物質も含まれています。これらの老廃物や有害物質は、小腸にとどまってしまうと、体に悪影響を及ぼす可能性があります。 そこで、小腸には、泌別淸濁という機能が備わっており、栄養素と老廃物や有害物質を分離し、栄養素を吸収し、老廃物や有害物質を大腸に送るようにしています。この機能によって、体は、必要な栄養素を摂取することができ、老廃物や有害物質を排出することができます。

東洋医学における『表邪入裏』とは、外部から侵入した病邪が、まず外部を攻撃し、その後体内に侵入し、内臓機能を害する疾患経過のことです。 『表邪入裏』は、外感病の典型的な経過であり、病邪の侵入経路や症状の変化によって、いくつかの段階に分けられます。初回に西周が提唱し、以降、東洋医学史上用いられている理論です。 「外感病」とは、風邪やインフルエンザなどの、外部からの病原体によって引き起こされる病気の総称です。病邪は、口や鼻、皮膚などから体内に侵入し、体内で増殖して症状を引き起こします。 『表邪入裏』の初期段階では、病邪が体表を攻撃し、発熱、頭痛、鼻水、咳などの症状が現れます。これは、「表証」と呼ばれます。 病邪が体内に侵入すると、内臓に影響を及ぼし、腹痛、嘔吐、下痢などの症状が現れます。これは、「裏証」と呼ばれます。 『表邪入裏』は、病邪の侵入経路や症状の変化によって、いくつかの段階に分けられます。 第1段階は、病邪が体表を攻撃する「表証」の段階です。この段階では、発熱、頭痛、鼻水、咳などの症状が現れます。 第2段階は、病邪が体内に侵入し、内臓に影響を及ぼす「裏証」の段階です。この段階では、腹痛、嘔吐、下痢などの症状が現れます。 第3段階は、病邪が体内に深く侵入し、臓腑や経絡を損傷する「本虚証」の段階です。この段階では、全身倦怠感、食欲不振、不眠などの症状が現れます。 『表邪入裏』は、病邪の侵入経路や症状の変化によって、いくつかの段階に分けられます。東洋医学では、『表邪入裏』の経過を把握することで、病邪の侵入経路や病勢を判断し、適切な治療を行うことができます。