東洋医学の用語『聞診』の解説と実践方法
東洋医学の研究家
東洋医学の用語『聞診』について教えていただけますか?
東洋医学を知りたい
『聞診』とは、四診の一つで、患者の声や息づかい、排泄物や体臭などから病気を診断する方法です。
東洋医学の研究家
『聞診』は、患者の声から病気を診断する『声診』、息づかいから病気を診断する『息診』、排泄物から病気を診断する『便診』、体臭から病気を診断する『体臭診』の四つに分けられます。
東洋医学を知りたい
なるほど、『聞診』は、患者の様々な情報から病気を診断する重要な方法なのですね。
聞診とは何か?
-聞診とは何か?-
聞診とは、東洋医学の四診の一つで、とくに音を聞き、臭いを嗅いで診断する診察方法のことです。聴診器を用いて胸や腹の音を聞く、いわゆる西洋医学の聞診とはその意味が異なります。
東洋医学では、人の身体は自然界の一部であり、自然界の法則に従って変化するものであるという考え方が基本にあります。そのため、身体の不調は、自然界のバランスが崩れた結果であるとされ、それを正すことが治療の目的とされています。聞診は、そのために身体の状態を詳しく知るために用いられる方法の一つです。
聞診でまず注目されるのは、声です。声の質や高さ、強弱、音色などから、身体の状態を判断します。例えば、声がかすれているのは風邪や気管支炎の初期症状である可能性があり、声が細いのは貧血や低血圧の疑いがあります。
また、呼吸音や心音、腸音なども聞診の対象となります。例えば、呼吸音に異常があれば、肺炎や気管支炎、喘息などの呼吸器の疾患が疑われます。心音に異常があれば、狭心症や心筋梗塞、不整脈などの心臓の疾患が疑われます。腸音に異常があれば、便秘や下痢、腸閉塞などの消化器の疾患が疑われます。
このように、聞診は、身体の様々な音を聞いて、身体の状態を総合的に判断する診察方法です。他の三診と組み合わせて、病気の早期発見や予防に役立てることができます。
聞診の種類と方法
聞診とは、患者の身体から聞こえる音や臭いを聞き、診断を行う東洋医学の用語です。聞診は、四診の一つであり、望診、問診、切診とともに、患者を診察する際に重要な情報を提供します。
聞診には、主に以下のような種類があります。
* -咳嗽音- 咳をしたときの音を聞きます。咳嗽音は、気道に異常がある場合や、肺に水が溜まっている場合などに変化します。
* -呼吸音- 呼吸をしているときの音を聞きます。呼吸音は、気道が狭くなっている場合や、肺に異常がある場合などに変化します。
* -心音- 心臓の鼓動の音を聞きます。心音は、心臓の弁に異常がある場合や、心筋梗塞を起こしている場合などに変化します。
* -腸鳴- 腸が動いているときの音を聞きます。腸鳴は、腸閉塞を起こしている場合や、消化器に異常がある場合などに変化します。
聞診を行う際には、聴診器を使用します。聴診器は、患者の身体に当てて、音や臭いを増幅して聴くための器具です。聴診器を使用することで、患者の身体から聞こえる微かな音や臭いを聞き取ることができます。
聞診は、患者が訴えている症状や、望診、問診、切診の結果と組み合わせて、診断を行います。聞診は、患者の身体の状態を把握し、病気を早期に発見するためには欠かせない検査方法です。
聞診でわかること
聞診でわかること
聞診では、患者の発する音や臭いを聞き、視診、問診、触診と併せて総合的に診断を行います。
-呼吸音-
呼吸音は、患者の呼吸する音です。呼吸音は、胸壁に聴診器を当てて聴くことで聞こえます。呼吸音は、正常な呼吸音と異常な呼吸音に分けられます。正常な呼吸音は、吸気時に「スーハー」という音が聞こえ、呼気時に「ハーハー」という音が聞こえます。異常な呼吸音は、喘鳴、ラ音、捻髪音などがあります。喘鳴は、気道が狭窄しているときに聞こえるヒューヒューという音です。ラ音は、肺胞が破裂したときに聞こえるパチパチという音です。捻髪音は、胸膜が癒着しているときに聞こえるゴリゴリという音です。
-心音-
心音は、患者の心臓が拍動する音です。心音は、胸壁に聴診器を当てて聴くことで聞こえます。心音は、第一心音と第二心音に分けられます。第一心音は、心室が収縮したときに聞こえるドスッという音です。第二心音は、心室が拡張したときに聞こえるパタンという音です。異常な心音には、心雑音、不整脈などがあります。心雑音は、心臓の弁が正常に機能していないときに聞こえる雑音です。不整脈は、心臓の拍動が不規則な状態です。
-腸音-
腸音は、患者の腸が蠕動する音です。腸音は、腹部聴診器を当てて聴くことで聞こえます。腸音は、正常な腸音と異常な腸音に分けられます。正常な腸音は、グルグルという音が聞こえます。異常な腸音には、腸閉塞、腸炎、下痢などがあります。腸閉塞は、腸が詰まっている状態です。腸炎は、腸が炎症を起こしている状態です。下痢は、便が緩く、回数が多い状態です。
-その他の音-
聞診では、呼吸音、心音、腸音以外にも、様々な音が聞こえます。例えば、関節の音が聞こえることがあります。関節の音が聞こえるのは、関節が炎症を起こしているときや、関節が変形しているときです。また、血管の音を聞くこともあります。血管の音を聞くのは、血管が狭窄しているときや、血管が拡張しているときです。
聞診の活用方法
-聞診の活用方法-
聞診は、東洋医学の四診の一つであり、とくに音を聞き、臭いを嗅いで診断するものです。東洋医学では、身体から発される音や臭いは、その人の健康状態を反映しているとされており、聞診を行うことで、さまざまな病気を診断することができます。
聞診でよく使われる音には、呼吸音、心音、腸音などがあります。呼吸音は、気管支や肺から聞こえる音であり、その音質や音の強さによって、呼吸器系の疾患を診断することができます。心音は、心臓から聞こえる音であり、その音質や音の強さによって、心疾患を診断することができます。腸音は、腸から聞こえる音であり、その音質や音の強さによって、消化器系の疾患を診断することができます。
また、聞診では、体臭や口臭も診断に利用されます。体臭は、その人の体質や健康状態を反映しており、その匂いによって、さまざまな病気を診断することができます。口臭は、口の中の細菌によって引き起こされるものであり、その匂いによって、口の中の疾患や全身の疾患を診断することができます。