東洋医学の用語『痙病』について

東洋医学の用語『痙病』について

痙病とは

痙病とは、東洋医学における病名の一つです。項強（こうきょう首の筋肉が硬直して動かしにくい状態）、四肢抽搐（ししそう手足が激しく痙攣する症状）、口の食いしばり、後弓反射（こうきゅうはんしゃ背中が反り返る症状）などを呈する病的状態です。痙病は、脳卒中、脳炎、髄膜炎、破傷風、中毒など、さまざまな原因によって引き起こされると考えられています。痙病の治療は、原因疾患の治療が基本となります。痙攣や痛みを緩和するために、薬物や鍼灸治療などが行われることもあります。

痙病の症状

痙病は、東洋医学における病的状態の1つです。項強、四肢抽搐、口の食いしばり、後弓反射などを症状とします。項強とは、首がこわばって動かせなくなる状態です。四肢抽搐とは、手足がピクピクと痙攣する状態です。口の食いしばりとは、歯を食いしばって離せなくなる状態です。後弓反射とは、背中を反らせて体を弓なりにする反射のことです。痙病は、高熱を伴うことが多く、意識障害を起こすこともあります。痙病の原因には、感染症、頭部外傷、脳炎、脳腫瘍、中毒などがあります。痙病の治療は、原因によって異なりますが、解熱剤、抗痙攣薬、抗菌薬などが使用されます。

痙病の原因

痙病の原因は、東洋医学では、主に以下の3つであると考えられている。

1. -風寒湿の邪気が侵入すること-
風寒湿の邪気とは、寒さや湿気などの外部からの悪影響を指す。この邪気が体内に侵入すると、筋肉や関節の痛み、頭痛、倦怠感などの症状が現れる。痙病の場合は、風寒湿の邪気が首や背中の筋肉に侵入し、筋肉が緊張して痙攣を起こすと考えられている。

2. -肝陽上亢-
肝陽上亢とは、肝の気が上に昇って亢進した状態を指す。肝は、東洋医学では、怒りやイライラなどの感情を司るとされている。肝陽上亢になると、イライラしたり、怒りっぽくなったり、また、頭痛やめまい、不眠などの症状が現れる。痙病の場合は、肝陽上亢が原因で、筋肉が緊張して痙攣を起こすと考えられている。

3. -血虚-
血虚とは、血液が不足している状態を指す。血は、東洋医学では、筋肉や関節を栄養する働きがあるとされている。血虚になると、筋肉や関節が栄養不足となり、痛みや痙攣を起こしやすくなる。痙病の場合は、血虚が原因で、筋肉が栄養不足となり、痙攣を起こすと考えられている。

痙病の治療

痙病の治療は、病因に応じて行われます。

風寒による痙病の場合は、解表剤と鎮痙剤を併用します。解表剤は、風邪を治す薬であり、鎮痙剤は、痙攣を鎮める薬です。

風熱による痙病の場合は、清熱剤と鎮痙剤を併用します。清熱剤は、熱を冷ます薬であり、鎮痙剤は、痙攣を鎮める薬です。

痰飲による痙病の場合は、化痰剤と鎮痙剤を併用します。化痰剤は、痰を溶かす薬であり、鎮痙剤は、痙攣を鎮める薬です。

血虚による痙病の場合は、補血剤と鎮痙剤を併用します。補血剤は、血を補う薬であり、鎮痙剤は、痙攣を鎮める薬です。

気虚による痙病の場合は、補気剤と鎮痙剤を併用します。補気剤は、気を補う薬であり、鎮痙剤は、痙攣を鎮める薬です。

痙病は、重篤な病気であるため、早期に治療することが大切です。痙病の症状が現れた場合は、すぐに医師の診察を受けるようにしましょう。