全身のかゆみ『身癢』と東洋医学

全身のかゆみ『身癢』と東洋医学

全身がかゆくなる『身癢』とは？

身癢(全身のかゆみ。)

全身がかゆくなる『身癢』とは？

東洋医学で言うところの身癢とは、全身の肌が痒くなり、搔きむしってしまいます。かゆみの原因としては、様々なものが挙げられますが、東洋医学では、気血水(きけつすい)のバランスが崩れることによって起こると考えられています。気血水とは、中国伝統医学の重要な概念であり、人体を構成する基本的な物質であると言われています。気が不足したり、血が不足したり、水が不足したりすると、気血水の流れが悪くなり、全身がかゆくなる症状が現れると考えられています。

また、東洋医学では、内臓の機能低下も身癢の原因になると考えられています。例えば、肝臓が弱ると、血の巡りが悪くなり、皮膚がかゆくなります。また、脾胃が弱ると、水分代謝が乱れ、皮膚が乾燥してかゆくなります。

身癢は、単なる皮膚の痒みだけでなく、全身の不調のサインでもあります。東洋医学的な治療では、気血水の流れを良くしたり、内臓の機能を高めたりすることで、身癢を改善していきます。

『身癢』の原因と東洋医学の考え方

身癢(全身のかゆみ。)の原因と東洋医学の考え方

東洋医学では、身癢(全身のかゆみ。)は、気血水(きけつすい)のバランスが崩れたり、邪気(じゃき)が侵入したりすることで起こると考えられています。気血水とは、人体の生命活動を維持するために必要なエネルギーや物質のことで、邪気とは、人体に悪影響を与える外部からのエネルギーのことです。

気血水のバランスが崩れる原因としては、例えば、過労やストレス、不規則な生活習慣、偏った食生活などが挙げられます。邪気が侵入する原因としては、例えば、風邪やインフルエンザなどの感染症、外傷、湿気、冷えなどが挙げられます。

身癢を東洋医学的に治療する場合には、まず、気血水のバランスを整え、邪気を排出することが大切です。そのためには、例えば、漢方薬を服用したり、鍼灸治療を受けたり、生活習慣を改善したりすることが行われます。

漢方薬は、生薬(せいやく)と呼ばれる天然由来の薬材を組み合わせたもので、気血水のバランスを整えたり、邪気を排出したりする効果があります。鍼灸治療は、鍼(はり)やお灸(きゅう)を用いて、気血水のの流れを調整したり、邪気を排出したりする治療法です。生活習慣の改善としては、例えば、規則正しい生活を送ったり、バランスのとれた食生活を心がけたり、適度な運動をしたりすることが挙げられます。

『身癢』の予防と対策

『身癢』の予防と対策

『身癢』は、皮膚が乾燥したり、アレルギー反応を起こしたり、感染したりすることによって引き起こされる、全身のかゆみのことです。予防と対策としては、以下のようなことが挙げられます。

・皮膚を清潔に保ち、乾燥を防ぐ。
・アレルギーの原因となる食物や物質を避ける。
・感染症を防ぐために、手洗いを徹底する。
・爪を短く切り、清潔に保つ。
・かゆみがある場合は、掻きむしらず、冷やしたり、保湿剤を塗ったりする。
・かゆみが強い場合は、医師や薬剤師に相談する。

また、東洋医学では、脾虚や肝火旺盛などの体質が『身癢』を引き起こしやすいと考えられています。脾虚とは、脾の機能が低下している状態を指し、肝火旺盛とは、肝の機能が亢進している状態を指します。脾虚や肝火旺盛を改善するためには、食生活や生活習慣を見直すことが大切です。

脾虚を改善するためには、消化の良いものを食べ、冷たいものを避けることが大切です。また、体を温めることで、脾の機能を高めることができます。肝火旺盛を改善するためには、ストレスを避け、リラックスすることが大切です。また、体を冷やすことで、肝の機能を抑制することができます。

『身癢』の治療法

『身癢』の治療法

『身癢』の治療法としては、まず、患部の清潔を保つことが大切です。入浴やシャワーをこまめに浴び、患部を清潔に保ちましょう。また、爪を短く切り、患部をかかないように注意することも大切です。

『身癢』の原因を特定することができれば、その原因に応じた治療を行うことで『身癢』を改善することができます。『身癢』の原因が乾燥肌である場合は、保湿剤を使用したり、入浴やシャワーの際にぬるめのお湯を使用したりすることで『身癢』を軽減することができます。『身癢』の原因がアレルギーである場合は、アレルゲンを特定して回避したり、抗ヒスタミン薬やステロイド薬を使用したりすることで『身癢』を治療することができます。

『身癢』は、適切な治療を行うことで改善することができます。自己判断で治療を行わず、医師の診察を受けて適切な治療を受けるようにしましょう。