東洋医学用語『大腸』の役割と働き
東洋医学の研究家
大腸は、六腑の1つで、小腸から送られてくる残渣を受け取り、体外へ排出するための糞便を形成する。
東洋医学を知りたい
大腸は、小腸からの残渣を受け取るんですね。
東洋医学の研究家
その通り。大腸は、小腸からの残渣を受け取って、水分を吸収し、不要な物質を固めて糞便を形成する。
東洋医学を知りたい
大腸は、糞便を形成して、体外へ排出するんですね。
大腸とは?
大腸とは、消化器系を構成する器官のひとつで、小腸に連なる太い管状の臓器です。小腸から送られてくる残渣を受け取り、水分や電解質を吸収して糞便を形成し、体外へ排出する役割を担っています。
大腸の全長は約1.5~2メートルで、盲腸、結腸、直腸の3つの部分から構成されています。盲腸は、大腸の起始部にあたる部分で、虫垂がここから伸びています。結腸は、盲腸に続く最も長い部分で、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸の4つの部分に分かれています。直腸は、結腸の終末部にあたる部分で、肛門へとつながっています。
大腸の主な働きは、水分や電解質の吸収、糞便の形成、老廃物の排出などです。小腸で消化された栄養素は、小腸の壁から吸収され、血液中に取り込まれます。残りの食物残渣は、小腸から大腸へと送られます。大腸では、水分や電解質が吸収され、糞便が形成されます。糞便は、直腸に蓄えられ、排便によって体外へと排出されます。
また、大腸は腸内細菌叢の住処としても知られています。腸内細菌叢は、人間にとって有益な細菌や有害な細菌など、さまざまな種類の細菌が共存している状態です。腸内細菌叢は、食物の消化や吸収、免疫機能の維持などに重要な役割を果たしています。
大腸の役割と働き
-大腸の役割と働き-
大腸は、小腸から送られてくる残渣を受け取り、体外へ排出するための糞便を形成する役割を担っています。全長は約1.5メートルで、小腸よりも太く、表面には多数のひだがあり、その内側は粘膜で覆われています。
大腸の主な働きは、水分や塩分を吸収することです。小腸で消化吸収されなかった残渣には、水分や塩分が含まれていますが、大腸ではこれらの成分を吸収して、糞便を固形化していきます。また、大腸には善玉菌が多く生息しており、食物繊維を分解して短鎖脂肪酸を産生します。短鎖脂肪酸は、大腸の粘膜細胞のエネルギー源となるだけでなく、腸内環境を整える働きもあります。
さらに、大腸は便を貯蔵する役割も担っています。便が直腸に到達すると、便意を感じて排便となりますが、排便するまでは直腸に便を貯蔵しておくことができます。
大腸は、消化吸収の最終段階において重要な役割を果たしている器官です。大腸の働きが低下すると、下痢や便秘などの症状が現れるだけでなく、栄養吸収が低下して健康を損なうこともあります。そのため、健康を維持するためには、規則正しい食生活や適度な運動など、大腸の働きをサポートする生活習慣を送ることが大切です。
大腸の不調の原因と症状
大腸の不調の原因と症状
大腸の不調は、さまざまな原因によって起こり得ます。一般的な原因としては、食生活の乱れやストレス、運動不足などがあります。また、大腸がんや大腸炎などの疾患によっても、大腸の不調が生じることがあります。
大腸の不調の症状としては、腹痛、下痢、便秘、血便などがあります。また、疲労感や食欲不振、体重減少などの全身症状を伴うこともあります。
大腸の不調が続く場合は、早急に医療機関を受診することが大切です。大腸の不調を放置しておくと、重篤な疾患につながる場合があります。
大腸の不調を予防するためには、食生活の改善やストレス解消、適度な運動を心がけることが大切です。また、定期的に健康診断を受け、大腸がんや大腸炎などの疾患の早期発見、早期治療に努めることも重要です。
大腸を健康に保つための方法
-大腸を健康に保つための方法-
大腸を健康に保つためには、日々の生活習慣が大切です。まずは、食事に気をつけましょう。食物繊維が豊富な食品を積極的に摂ることで、腸内環境を整えることができます。食物繊維は、ごぼう、こんにゃく、きのこ、海藻など、多くの食品に含まれています。また、水分を十分に摂ることも大切です。水分を摂ることで、便が柔らかくなり、排便をスムーズにすることができます。
次に、適度な運動を心がけましょう。運動をすることで、腸の蠕動運動が活発になり、排便を促すことができます。また、ストレス解消にもつながるので、腸内環境の改善に役立ちます。ウォーキングやジョギング、水泳など、自分が続けやすい運動を見つけるとよいでしょう。
さらに、睡眠を十分に取ることも大切です。睡眠中は、腸の粘膜が修復されるため、腸内環境を整えることができます。また、睡眠不足になると、ストレスホルモンが増加して、腸内環境を悪化させる可能性があります。そのため、毎日7~8時間の睡眠を心がけましょう。
最後に、定期的な健康診断を受けることも大切です。大腸がんは、早期発見できれば治癒率が高いため、定期的に検査を受けることで、早期発見・早期治療につなげることができます。大腸がん検診は、50歳以上の方を対象に、2年に1回受けることが推奨されています。