東洋医学用語『透邪』の意味と治療法

東洋医学用語『透邪』の意味と治療法

透邪とは何か？『表証』の治療法との関連

透邪とは、東洋医学において、病邪を体外に出す治療法のことです。通常、表証の治療に用いられます。表証とは、病邪が体表に現れた状態のことです。例えば、風邪をひいて発熱したり、咳が出たりする状態が挙げられます。透邪は、発汗や下痢などによって病邪を体外に排出することで、表証を治療します。

透邪には、いくつかの方法があります。代表的な方法としては、発汗療法、下痢療法、駆虫療法などがあります。発汗療法は、生姜湯や葛根湯などの発汗作用のある薬を服用したり、入浴やサウナを利用したりすることで発汗を促す治療法です。下痢療法は、大黄や当帰などの下痢作用のある薬を服用したり、浣腸を利用したりすることで下痢を促す治療法です。駆虫療法は、虫下し薬を服用したり、駆虫剤を使用したりすることで寄生虫を駆除する治療法です。

透邪は、表証の治療に有効な治療法です。しかし、透邪は、体に負担がかかる治療法であるため、医師の指示に従って行う必要があります。

透邪の基本的な治療法

透邪の基本的な治療法

透邪の治療法は、表証の治療に用いられることが多く、その基本的な治療法は、発汗、瀉下、吐剤、清熱などの方法である。

発汗は、風邪をひいたときに出る汗のように、体内の邪気を汗として外に出す治療法である。発汗を促すためには、生姜湯や葛根湯などの発汗薬を服用したり、サウナや温泉に入ったりするなどの方法がある。

瀉下は、下痢をして体内の邪気を外に出す治療法である。瀉下を促すためには、大黄や芒硝などの瀉下薬を服用したり、浣腸をしたりするなどの方法がある。

吐剤は、嘔吐をして体内の邪気を外に出す治療法である。吐剤を服用すると、胃腸の蠕動運動が活発になり、嘔吐が起こる。吐剤は、食あたりや二日酔いなどのときに用いられることが多い。

清熱は、体内の熱を冷まして邪気を外に出す治療法である。清熱剤には、葛根湯や銀翹散などの漢方薬や、緑豆や冬瓜などの食材がある。

透邪に用いられる主な薬

透邪に用いられる主な薬

透邪の治療法として用いられる主な薬物には、以下のものがあります。

1.　解表薬
解表薬は、病邪を皮膚や粘膜から体外に排出する作用があります。代表的な解表薬としては、柴胡・麻黄・桂皮・生姜・荊芥・薄荷などがあります。

2.　発散薬
発散薬は、病邪を皮膚や粘膜から発散させる作用があります。代表的な発散薬としては、陳皮・生石膏・紫蘇葉・薄荷・藿香などがあります。

3.　清熱薬
清熱薬は、熱を冷まして病邪を体外に排出する作用があります。代表的な清熱薬としては、黄連・金銀花・連翹・板藍根などがあります。

4.　利湿薬
利湿薬は、湿邪を除去して病邪を体外に排出する作用があります。代表的な利湿薬としては、茯苓・車前子・猪苓・沢瀉などがあります。

5.　清毒薬
清毒薬は、毒素を解毒して病邪を体外に排出する作用があります。代表的な清毒薬としては、甘草・当帰・黄耆・人参などがあります。

これらの薬物は、それぞれ単独で使用される場合もありますが、複数の薬物を組み合わせて使用される場合もあります。透邪の治療法は、病邪の種類や患者の体質に応じて、適切な薬物を選択して使用することが重要です。

透邪を受ける際の注意事項

透邪を受ける際の注意事項

透邪は、病邪を体外に出す治療法です。通常、表証の治療に用いられます。透邪を受ける際には、以下の点に注意しましょう。

・体調が悪いときは避ける。
透邪は、体力を消耗する治療法です。体調が悪いときは、透邪を受けると症状が悪化することがあります。体調が悪いときは、無理をせずに、回復してから透邪を受けるようにしましょう。

・食事は軽めに済ませる。
透邪を受ける前には、食事は軽めに済ませましょう。食べ過ぎると、消化不良を起こしたり、吐き気や嘔吐を引き起こしたりすることがあります。

・アルコールは控える。
透邪を受ける前には、アルコールは控えましょう。アルコールは、透邪の効果を弱めたり、副作用を引き起こしたりすることがあります。

・妊娠中は避ける。
透邪は、妊娠中に受けると、流産や早産を引き起こすことがあります。妊娠中は、透邪を受けないようにしましょう。

・持病がある人は医師に相談する。
持病がある人は、透邪を受ける前に、医師に相談しましょう。透邪は、持病を悪化させることがあります。医師に相談して、透邪を受けるかどうかを判断してもらいましょう。