東洋医学:肝陽上亢証とは?

東洋医学:肝陽上亢証とは?

東洋医学の研究家

東洋医学の用語『肝陽上亢證(めまい、頭痛、顔面潮紅、目昏、耳鳴、口苦および弦脈を特徴とする証)』について説明して下さい。

東洋医学を知りたい

肝陽上亢證とは、肝の陽気が上昇して亢進し、頭部に上衝する証候のことです。めまい、頭痛、顔面潮紅、目昏、耳鳴、口苦および弦脈を特徴とします。

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肝陽上亢證の原因は何ですか?

東洋医学を知りたい

肝陽上亢證の原因は、肝の陰虚、肝気鬱結、肝火旺盛などがあります。また、ストレス、疲労、睡眠不足、過労、飲酒、喫煙なども原因となります。

肝陽上亢証の症状

肝陽上亢証の症状

肝陽上亢証の症状

肝陽上亢証の主な症状は、めまい、頭痛、顔面潮紅、目昏、耳鳴、口苦、および弦脈です。

めまいは、ぐるぐる回る感覚やふらふらする感覚を指します。頭痛は、頭が痛む症状で、ズキズキする痛みや締め付けられるような痛みなど、様々な種類があります。顔面潮紅は、顔の皮膚が赤くなる症状で、熱感やほてり感を伴うこともあります。目昏は、視界がぼやけたり、かすんだりする症状で、物が二重に見えることもあります。耳鳴は、耳の中で音が鳴る症状で、キーンという音やザーという音が鳴ることが多いです。口苦は、口の中が苦い味になる症状で、口が渇いたり、食欲不振を伴うこともあります。弦脈は、脈が細く硬く、糸のように感じられる脈のことです。

これらの症状は、肝陽が上亢して、頭部に上り、様々な症状を引き起こしていると考えられています。

肝陽上亢証の原因

肝陽上亢証の原因

肝陽上亢証の原因は、主に以下の3つです。

1. 肝火の上昇
肝火の上昇とは、肝臓の熱が上昇して、体に様々な症状を引き起こす状態です。肝火の上昇は、ストレス、過労、睡眠不足、偏食、飲酒、喫煙、薬物乱用などによって起こることがあります。

2. 肝血の不足
肝血の不足とは、肝臓の血が不足して、体に様々な症状を引き起こす状態です。肝血の不足は、出血、貧血、栄養失調、慢性疾患などによって起こることがあります。

3. 肝気の上逆
肝気の上逆とは、肝臓の気が上昇して、体に様々な症状を引き起こす状態です。肝気の上逆は、怒り、イライラ、不安、抑うつ、恐怖などによって起こることがあります。

これらは、肝陽上亢証の原因のほんの一例です。他にも、様々な原因が考えられます。

肝陽上亢証の治療法

肝陽上亢証の治療法

肝陽上亢証は、肝の陽気が上昇して頭部に侵入して起こる証です。めまい、頭痛、顔面潮紅、目昏、耳鳴、口苦および弦脈を特徴とします。

肝陽上亢証の治療法は、主に清肝熄風、平肝潜陽の薬方を用います。清肝熄風薬方は、肝の熱を清めて肝風を鎮めます。平肝潜陽薬方は、肝の陽気を抑えて肝の陰を補います。

具体的には、清肝熄風薬方として、竜胆瀉肝湯、柴胡清肝湯、逍遙散などが用いられます。平肝潜陽薬方として、当帰芍薬散、加味帰脾湯、六味地黄丸などが用いられます。

また、肝陽上亢証の治療には、鍼灸も有効です。鍼灸は、肝経の経絡を刺激することで、肝の陽気を抑えて肝の陰を補います。

肝陽上亢証は、適切な治療を受ければ、改善することが可能です。

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