東洋医学の用語『邪』とは何か

東洋医学の用語『邪』とは何か

東洋医学の研究家

東洋医学の用語『邪(疾患を引き起こす病原。pathogenicfactorまたはpathogenicqiとも呼ばれる。)』について説明します。

東洋医学を知りたい

『邪』とは、どのようなものですか?

東洋医学の研究家

『邪』とは、外から侵入してきた病原のことです。風、寒、暑、湿、燥の五邪と、内から発生する痰、飲、食、積の四邪の合計九邪に分類されます。

東洋医学を知りたい

なるほど、ありがとうございます。五邪と四邪があるのですね。

邪の分類

邪の分類

邪の分類

邪は、性質や経絡との関係によって分類される。性質による分類では、六邪(風邪、寒邪、暑邪、湿邪、燥邪、火邪)に分類される。六邪は、それぞれが異なる性質を持ち、異なる症状を引き起こす。例えば、風邪は、発熱や悪寒、咳などの症状を引き起こす。寒邪は、寒気や震えなどの症状を引き起こす。暑邪は、発汗やのどの渇き、倦怠感などの症状を引き起こす。湿邪は、下痢や嘔吐、食欲不振などの症状を引き起こす。燥邪は、肌の乾燥や咳などの症状を引き起こす。火邪は、発熱や炎症、のどの痛みなどの症状を引き起こす。

経絡との関係による分類では、内邪と外邪に分類される。内邪は、体内に存在する邪で、外邪は、体外から侵入した邪である。内邪は、飲食の不節制や精神的なストレスなどによって引き起こされる。外邪は、風邪や寒邪、暑邪、湿邪、燥邪、火邪などによって引き起こされる。内邪と外邪は、それぞれが異なる症状を引き起こす。例えば、内邪は、慢性的な疲労感や倦怠感などの症状を引き起こす。外邪は、急性的な発熱や咳などの症状を引き起こす。

邪の侵入経路

邪の侵入経路

-邪の侵入経路-

邪は、口、鼻、皮膚、経穴など、様々な経路から侵入します。口からの侵入は、飲食物に含まれる邪を摂取することによって起こります。鼻からの侵入は、呼吸によって邪を吸入することによって起こります。皮膚からの侵入は、皮膚に傷がある場合に、邪が傷口から侵入することによって起こります。経穴からの侵入は、外感邪気にさらされて経穴が開いた場合に、邪が経穴から侵入することによって起こります。

邪が侵入すると、邪は経絡を通って全身を巡り、様々な症状を引き起こします。邪の侵入経路によって、症状の出方が異なる場合もあります。例えば、口からの侵入では、消化器系の症状が出やすく、鼻からの侵入では、呼吸器系の症状が出やすくなります。

邪の侵入を防ぐためには、外出時にはマスクを着用したり、手洗いを励行したりすることが大切です。また、免疫力を高めることで、邪の侵入を防ぐことができます。

邪の症状

邪の症状

邪の症状

邪は、東洋医学で、疾患を引き起こす病原のことです。邪には、外邪と内邪の2種類があります。外邪は、外部から侵入してくる邪気で、風邪、暑邪、湿邪、燥邪、寒邪の5つがあります。内邪は、体内から発生する邪気で、飲食の不摂生やストレスなどによって生じます。邪は、経絡を介して全身を巡り、臓腑を侵してさまざまな症状を引き起こします。

邪の症状は、邪の種類や侵された臓腑によって異なります。風邪の場合は、発熱、悪寒、頭痛、咳、鼻水などの症状が現れます。暑邪の場合は、暑気あたり、熱中症などの症状が現れます。湿邪の場合は、湿疹、水虫、下痢などの症状が現れます。燥邪の場合は、乾燥肌、便秘、咳などの症状が現れます。寒邪の場合は、冷え症、しもやけ、関節痛などの症状が現れます。

内邪の場合は、臓腑によって症状が異なります。例えば、肝臓に邪が侵されると、肝機能障害、黄疸などの症状が現れます。心臓に邪が侵されると、心不全、狭心症などの症状が現れます。脾臓に邪が侵されると、消化器系のトラブル、貧血などの症状が現れます。肺に邪が侵されると、呼吸器系のトラブル、喘息などの症状が現れます。腎臓に邪が侵されると、腎機能障害、むくみなどの症状が現れます。

邪の治療法

邪の治療法

邪の治療法

邪は、東洋医学における疾患を引き起こす病原を示す用語です。邪は、外邪と内邪の2つに分類されます。外邪は、体外から侵入する病原で、風、寒、暑、湿、燥、火の6種類があります。内邪は、体内から発生する病原で、痰、飲、瘀血、食滞、鬱などの種類があります。

邪の治療法は、邪の種類によって異なります。外邪の場合は、邪を体外に排出することが重要です。風邪の場合は、発汗を促す薬を服用したり、温かい飲み物を飲んだりすることが有効です。寒邪の場合は、体を温める薬を服用したり、温かい服装をしたりすることが有効です。暑邪の場合は、体を冷やす薬を服用したり、冷たい飲み物を飲んだりすることが有効です。湿邪の場合は、体を湿潤にしないようにすることが重要です。燥邪の場合は、体を潤す薬を服用したり、水分を十分に摂取することが有効です。火邪の場合は、体を熱から守ることが重要です。

内邪の場合は、邪を体外に排出することが重要です。痰の場合は、痰を切る薬を服用したり、咳をしたりすることで排出されます。飲の場合は、利尿剤を服用したり、排便を促す薬を服用することで排出されます。瘀血の場合は、血行を促進する薬を服用したり、マッサージをしたりすることで排出されます。食滞の場合は、消化を促進する薬を服用したり、食事を控えたりすることで排出されます。鬱の場合は、精神をリラックスさせる薬を服用したり、カウンセリングを受けることで排出されます。

邪の治療法は、邪の種類によって異なりますが、いずれも邪を体外に排出することが重要です。

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