東洋医学における眩暈とは？

東洋医学における眩暈とは？

眩暈って何？

眩暈とは、視覚の歪みを伴う、頭部内で旋回するような感覚を特徴とする病的状態のことです。めまいとは、意識がはっきりしているにもかかわらず、足元がおぼつかない、ふらふらする、よろめくなどの症状を指し、眩暈とは異なります。眩暈は、主に内耳の障害によって起こりますが、脳の障害によっても起こることがあります。

眩暈は、回転性眩暈と非回転性眩暈の2つに大別されます。回転性眩暈とは、頭部が回転しているような感覚を伴う眩暈です。非回転性眩暈とは、頭部が回転しているような感覚を伴わない眩暈です。回転性眩暈は、内耳の障害によって起こることが多く、非回転性眩暈は、脳の障害によって起こることが多いです。

眩暈は、年齢や性別を問わず、誰にでも起こり得る症状です。しかし、高齢者や女性に多い傾向があります。眩暈は、単なる不快な症状にとどまらず、日常生活に支障をきたすこともあります。また、眩暈は、脳卒中や脳腫瘍などの重大な病気を引き起こすこともあります。そのため、眩暈を経験した場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

眩暈の原因と種類

-眩暈の原因と種類-

眩暈は、主に中枢性眩暈と末梢性眩暈の2つに分類されます。

-中枢性眩暈-は、脳や小脳などの脳の障害によって起こる眩暈です。脳卒中、脳腫瘍、多発性硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病などが原因となることが多く、めまいの他に、吐き気、嘔吐、頭痛、複視、運動障害、言語障害などの症状を伴うことがあります。

-末梢性眩暈-は、内耳や平衡感覚を司る神経の障害によって起こる眩暈です。メニエール病、前庭神経炎、良性発作性頭位変換性めまい（BPPV）、突発性難聴などが原因となることが多く、めまいの他に、難聴、耳鳴り、耳閉感などの症状を伴うことがあります。

眩暈は、原因によって治療法が異なるため、正確な診断を受けることが大切です。耳鼻咽喉科や神経内科を受診し、問診や身体検査、画像検査、聴力検査、平衡機能検査などによって診断されます。

東洋医学における眩暈の症状

東洋医学において、眩暈は頭部内で旋回するような感覚を伴う病的状態とされ、視覚の歪みも症状の一つとされます。この視覚の歪みは、物が二重に見える、物がゆがんで見える、視野が狭くなるなど、さまざまな症状が現れます。また、眩暈は頭痛、吐き気、嘔吐、耳鳴り、発汗などの症状を伴うこともあります。

眩暈の原因は、東洋医学では気血の乱れ、五臓六腑の不調、外邪の侵入などと考えられています。気血の乱れとは、気と血のバランスが崩れることで、眩暈を引き起こすとされます。五臓六腑の不調とは、五臓六腑の機能が低下したり、バランスが崩れたりすることで、眩暈を引き起こすとされます。外邪の侵入とは、風邪や湿気などの病原体が体内に侵入することで、眩暈を引き起こすとされます。

眩暈の治療は、東洋医学では気血の乱れを整え、五臓六腑の不調を改善し、外邪を駆除することを目的として行われます。具体的には、鍼灸治療、漢方薬治療、食養生、運動療法などが行われます。鍼灸治療は、気血の流れを改善し、五臓六腑の機能を調整する効果があります。漢方薬治療は、気血の乱れを整え、五臓六腑の不調を改善する効果のある生薬を組み合わせて服用することで、眩暈を治療します。食養生は、眩暈に良いとされる食材を積極的に摂取し、眩暈に悪いとされる食材を避けることで、眩暈を改善します。運動療法は、気血の巡りを改善し、五臓六腑の機能を高める効果があります。

東洋医学による眩暈の治療法

東洋医学では、眩暈は、気血の運行が滞り、脳に十分な栄養が行き届かなくなったり、内臓の機能が低下したりすることで起こると考えられています。そのため、眩暈の治療法としては、気血の運行を改善する鍼灸治療や、内臓の機能を補う漢方薬の服用などが行われます。

鍼灸治療は、眩暈を引き起こしている経絡のツボに鍼や灸を刺して、気血の運行を改善します。漢方薬は、眩暈の症状に合わせて、気血の運行を改善する薬、内臓の機能を補う薬、自律神経のバランスを整える薬などが処方されます。

東洋医学による眩暈の治療は、即効性がない場合もありますが、長期的に継続することで、症状の改善が期待できます。また、東洋医学は、眩暈の原因となる生活習慣や食生活の改善も重視しているため、眩暈の再発を予防するのにも役立ちます。

眩暈の症状がひどい場合は、まずは西洋医学による治療を受けることが大切です。しかし、西洋医学の治療で効果がなかった場合や、眩暈が慢性化してしまった場合は、東洋医学の治療を試してみるのも良いでしょう。東洋医学は、眩暈の根本的な原因を改善することで、症状の改善や再発の予防につなげることができます。