脫疽とは?東洋医学の用語をわかりやすく解説
東洋医学の研究家
東洋医学の用語『脫疽(四肢の壊疽。特に血栓性血管炎を表す。)』について解説します。
東洋医学を知りたい
脫疽とは、手足などの組織が壊死する病気のことですね。
東洋医学の研究家
そうです。脫疽は、血流が遮断され、組織に栄養と酸素が届かなくなることで起こります。
東洋医学を知りたい
血流が遮断される原因としては、動脈硬化や糖尿病、外傷などがありますよね。
脫疽とは何か
-脫疽とは何か-
脫疽とは、手足の組織が死亡して壊疽を起こす状態を指します。これは、血栓が血管を塞いで血流を遮断し、その結果、組織が酸素や栄養素を奪われて死んでしまうことで起こります。
脫疽は、糖尿病、動脈硬化、外傷、感染症など、さまざまな原因で起こります。また、喫煙や肥満などの生活習慣も、脫疽のリスクを高めることが知られています。
脫疽の症状としては、患部が冷たく、青白くなり、痛みや痺れを伴います。また、患部から悪臭がすることがあります。脫疽が進行すると、組織が黒く変色し、腐敗してきます。
脫疽は、放置すると生命を脅かす可能性のある重大な疾患です。そのため、早期に発見して治療することが重要です。脫疽の治療法としては、血流を回復させるための手術が行われます。また、抗菌薬や抗炎症薬などの薬剤が投与されます。
脫疽の予防のためには、糖尿病や動脈硬化などの基礎疾患をしっかりコントロールすることが大切です。また、喫煙や肥満などの生活習慣を改善することも重要です。
脫疽の症状
脫疽の症状
脫疽は、血流が遮断されて組織が死滅する状態です。症状は、脱疽の種類や重症度によって異なりますが、一般的には以下の症状が現れます。
・痛み脱疽の初期段階では、患部に痛みや灼熱感があります。しかし、組織が壊死するにつれて、痛みは徐々に消失します。
・患部の変色脱疽の患部は、最初は赤く腫れますが、やがて黒く変色します。
・水疱脱疽の患部に、水疱ができることがあります。
・潰瘍脱疽の患部は、やがて潰瘍になります。潰瘍は深くなり、骨や筋肉まで達することがあります。
・悪臭脱疽の患部からは、悪臭がします。
・発熱脱疽が進行すると、発熱や悪寒などの全身症状が現れます。
・敗血症脱疽が重症化すると、敗血症を引き起こすことがあります。敗血症は、命に関わる状態です。
脫疽の原因
脫疽の原因は様々ですが、主な原因として以下のものが挙げられます。
血管炎血管の炎症により血流が阻害され、組織が壊死に至る場合。
寒冷障害寒冷による組織の凍傷。
感染症細菌感染による組織の壊死。
外傷怪我や事故による組織の損傷。
糖尿病糖尿病による神経障害や血管障害により、血流が悪化して組織が壊死に至る場合。
放射線療法放射線治療による組織の損傷。
薬剤治療一部の薬剤の使用により、組織が壊死に至る場合。
また、虚血性腸炎、腸管閉塞、腫瘍、などが原因となって生じる場合もあります。
脫疽の治療法
脫疽の治療法
現代の医学において、脫疽の治療法は、まず原因となっている疾患を治療することから始まります。血栓性血管炎であれば、抗炎症薬や抗凝固薬が投与されます。また、感染症を起こしている場合は、抗菌薬が投与されます。
壊死した組織を切除する手術が必要になる場合もあります。切除した部分の機能を回復させるために、リハビリテーションを行うこともあります。
東洋医学では、脫疽の治療には、以下の方法が用いられます。
・鍼灸治療血流を改善し、痛みを和らげる効果があります。
・漢方薬血行を改善し、組織の修復を促進する効果のある生薬が用いられます。
・艾灸患部を温めて血流を改善し、痛みを和らげる効果があります。
・マッサージ血行を改善し、組織の修復を促進する効果があります。
東洋医学の治療は、現代医学の治療と併用して行われることが多いです。