東洋医学用語『上寒下熱』とは?
東洋医学の研究家
上半身に寒さを感じ、下半身は熱くなる状態を上寒下熱といいます。上寒下熱は、冷えによる症状があらわれ、下肢はほてりや発熱などの症状があらわれます。これは、東洋医学の用語です。
東洋医学を知りたい
上寒下熱はなぜ起こるのですか?
東洋医学の研究家
上寒下熱の原因は、多かれ少なかれ、人間が持っている体温を保つ仕組みが崩れているためです。また、加齢、運動不足、喫煙、飲酒、睡眠不足などの生活習慣が関連していると考えられています。
東洋医学を知りたい
上寒下熱にはどのような症状があらわれますか?
上半身は冷えて下半身は熱がある複雑な状態とは?
上半身は冷えて下半身は熱がある複雑な状態とは
東洋医学では、人間の体を「気血津液」という五つの要素で構成されているとされています。気血津液のバランスが崩れると、体調を崩すと考えられています。上寒下熱とは、上半身は冷えて下半身は熱がある複雑な状態です。これは、気血津液のバランスが崩れ、熱が下半身に蓄積してしまっている状態のことです。
上寒下熱の症状は、上半身が冷えているのに、下半身は熱っぽく感じる、手足が冷えているのに、頭はほてる、寝ている時に足だけが汗をかくなどの症状が挙げられます。また、疲れやすい、だるい、眠れない、食欲がない、イライラするなどの症状も現れることがあります。
上寒下熱の原因は、主にストレスや疲れ、冷え、睡眠不足などが挙げられます。また、内臓の機能が低下している場合や、ホルモンバランスが乱れている場合にも起こることがあります。
上寒下熱の治療方法は、原因によって異なります。ストレスや疲れが原因の場合は、休息をとったり、リラクゼーションを心がけたりすることで症状が改善されることがあります。冷えが原因の場合は、温かい衣服を着たり、カイロを貼ったりすることで症状を緩和する効果が期待できます。
上寒下熱の原因は?
上寒下熱の原因としては、いくつかの原因が考えられます。
一つ目は、寒邪の侵入です。寒邪とは、寒い気温や冷たい食べものや飲み物によって生じる病邪のことです。寒邪が体内に侵入すると、上半身が冷えて下半身が熱くなります。これは、寒邪が上半身に留まり、下半身に流れにくいという性質を持っているためです。
二つ目は、火邪の侵入です。火邪とは、熱すぎる気温や辛い食べものや飲み物によって生じる病邪のことです。火邪が体内に侵入すると、下半身が熱くなり、上半身は寒くなります。これは、火邪が下半身に留まり、上半身に流れにくいという性質を持っているためです。
三つ目は、気滞血瘀です。気滞血瘀とは、気の流れが滞り、血行が阻害された状態のことです。気滞血瘀になると、上半身に寒さが、下半身に熱さが生じやすくなります。これは、気滞血瘀が上半身を冷やし、下半身を熱するという性質を持っているためです。
四つ目は、陰虚火旺です。陰虚火旺とは、陰液が不足し、陽気が盛んになる状態のことです。陰虚火旺になると、上半身に寒さが、下半身に熱さが生じやすくなります。これは、陰虚火旺が上半身を冷やし、下半身を熱するという性質を持っているためです。
上寒下熱の治療方法とは?
上寒下熱とは、上半身に寒さを感じ、下半身に熱さを感じる複雑な状態のことです。冷え性とほてりの両方が同時に起こるため、対処法が難しいのが特徴です。
上寒下熱の治療法としては、まず、上半身を温め、下半身を冷やすことが大切です。上半身は、湯船に浸かったり、カイロを貼ったりして温めましょう。下半身は、冷たいタオルで冷やしたり、氷嚢を当てたりして冷やしましょう。
また、上寒下熱の原因となっている病気を治療することも大切です。上寒下熱を引き起こす病気には、様々なものがありますが、特に多いのが自律神経失調症と更年期障害です。自律神経失調症は、自律神経のバランスが乱れて起こる病気で、更年期障害は、女性が閉経を迎える時期に起こる病気です。
上寒下熱の治療には、薬物療法や漢方薬治療、鍼灸治療などがあります。薬物療法では、自律神経を整える薬や、更年期障害の症状を緩和する薬などが使用されます。漢方薬治療では、上寒下熱の症状を改善する効果のある漢方薬などが使用されます。鍼灸治療では、上寒下熱の原因となっているツボを刺激して、症状を改善します。
上寒下熱は、対処法が難しい病気ですが、適切な治療を受ければ、症状を改善することが可能です。上寒下熱の症状でお悩みの方は、早めに医師にご相談ください。
上寒下熱の予防方法とは?
-上寒下熱の予防方法とは?-
上寒下熱は、上半身に寒さを感じ、下半身に熱を感じる複雑な状態です。冷え性や貧血、ホルモンバランスの乱れなどが原因で起こることが多く、女性に多い症状です。上寒下熱を予防するためには、以下のことに気をつけましょう。
* -冷えを避ける-
上半身は薄着を避け、下半身は温かくして過ごすようにしましょう。足元を冷やさないように注意することも大切です。
* -規則正しい生活を送る-
睡眠不足や不規則な食事は、上寒下熱を悪化させることがあります。十分な睡眠をとり、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
* -適度な運動をする-
運動不足も上寒下熱の原因となります。ウォーキングやヨガなど、適度な運動を心がけましょう。
* -ストレスを避ける-
ストレスも上寒下熱を悪化させることがあります。ストレスをためないように、リラックスする時間を持ちましょう。
* -薬に頼らない-
上寒下熱の症状がひどい場合は、薬に頼ることもあるかもしれませんが、薬はあくまで一時的な対処法です。根本的な原因を解決することが大切です。
* -東洋医学の治療を受ける-
上寒下熱は、東洋医学では「上半身に寒、下半身に熱が同時存在する複雑な状態」とされています。東洋医学では、上寒下熱の原因を特定し、その原因に応じて治療を行います。東洋医学の治療は、薬に頼らない自然療法なので、副作用の心配がありません。
上寒下熱は、日常生活に支障をきたすこともあります。上寒下熱を予防するためには、上記のことを心がけましょう。上寒下熱の症状がひどい場合は、東洋医学の治療を受けることを検討しましょう。