東洋医学の用語『水腫』について
東洋医学の研究家
東洋医学の用語『水腫(津の皮下滞留を特徴とする疾患。)』について説明してください。
東洋医学を知りたい
水腫とは、体の組織に余分な水分が蓄積する状態のことです。東洋医学では、水腫の原因は津の皮下滞留であると考えられています。津とは、体内の水分や栄養素のことです。津が皮下に滞留すると、水腫が起こります。
東洋医学の研究家
水腫の症状について教えてください。
東洋医学を知りたい
水腫の症状は、むくみ、体重増加、疲労感、食欲不振などです。また、水腫が進行すると、呼吸困難や心不全を起こすこともあります。
水腫とは何か?
水腫とは、体内に水分が過剰に貯留する状態を指す。東洋医学では、水腫は津の皮下滞留を特徴とする疾患とされる。津とは、体液や水分のことである。水腫になると、津が皮下組織に蓄積され、むくみや腫れを引き起こす。また、水腫は、体内の水分バランスが崩れることで起こることもある。例えば、腎臓や肝臓の機能が低下すると、体内の水分を排出することができなくなり、水腫を引き起こすことがある。
水腫には、原発性水腫と続発性水腫の2種類がある。原発性水腫は、腎機能が低下することなく起こる水腫で、女性に多くみられる。続発性水腫は、腎機能が低下することによって起こる水腫で、男性に多くみられる。続発性水腫は、腎臓や肝臓の病気の他、心臓病や甲状腺の病気、栄養失調などによっても起こることがある。
水腫の症状は、むくみや腫れ、体重増加、息切れ、腹水などである。むくみや腫れは、足や顔、手などの末端に起こることが多く、夕方になると症状が強くなる傾向がある。体重増加は、体内に水分が過剰に貯留することによって起こり、短期間に体重が1~2kg増加することもある。息切れは、肺に水が貯留することによって起こる。腹水は、腹部に水が貯留することによって起こる。
水腫の原因と症状
東洋医学には「水腫」という言葉があります。「津の皮下滞留を特徴とする疾患」と定義されており、体内に余分な水分が溜まり、むくみや身体が重だるいなどの症状が現れる病気です。水腫を引き起こす原因は、大きく分けて「気虚」「水毒」「痰飲」の3つに分類されます。
「気虚」とは、生命力を維持する「気」が不足した状態を指します。気は、体内の水分を巡らせ、排出を促す働きを持っています。そのため、気虚になると水分が体内に溜まりやすくなり、水腫を引き起こすことがあります。
「水毒」とは、体内に余分な水分が蓄積された状態を指します。水毒の原因としては、水分を摂りすぎる、汗をかく機会が少ない、腎臓機能が低下しているなどが挙げられます。
「痰飲」とは、体内に痰や飲(粘液)が溜まった状態を指します。痰飲は、水分を停滞させてしまうため、水腫を引き起こすことがあります。痰飲の原因としては、食べ過ぎや飲み過ぎ、ストレス、運動不足などが挙げられます。
水腫の症状としては、むくみ、身体が重だるい、食欲不振、疲労感、下痢、吐き気、息切れなどがあげられます。むくみは、足首や手首、顔などが腫れる状態を指します。水腫が進行すると、臓器に水が溜まって機能不全を起こすこともあります。
水腫の治療法は、原因によって異なります。気虚の場合は、気を補う漢方薬や鍼灸治療などが行われます。水毒の場合は、利水剤を服用したり、水分の摂取量を制限したりします。痰飲の場合は、痰飲を排出する漢方薬や鍼灸治療などが行われます。
水腫の東洋医学的治療法
水腫の東洋医学的治療法
東洋医学では、水腫は、体の余分な水分が皮下に貯留した状態と理解されています。これは、脾虚(ひきょ)や腎虚(じんきょ)などの原因によって起こると考えられています。
脾虚は、脾臓の機能が低下した状態です。脾臓は、食べ物を消化・吸収したり、血液を造ったりする役割を持っています。脾虚になると、食べ物を消化・吸収することができなくなり、体内に余分な水分が蓄積されて水腫となります。
腎虚は、腎臓の機能が低下した状態です。腎臓は、尿を生成したり、血圧を調節したりする役割を持っています。腎虚になると、尿を生成することができなくなり、体内に余分な水分が蓄積されて水腫となります。
水腫の東洋医学的治療法は、脾虚や腎虚を改善することを目的としています。脾虚の場合は、脾臓の機能を高める薬膳や漢方を用います。腎虚の場合は、腎臓の機能を高める薬膳や漢方を用います。また、水肿を改善するために、利水作用のある薬膳や漢方を用いることもあります。
水腫の予防と対策
水腫の予防と対策
水腫を予防するためには、水分を適度に摂取し、塩分を控え、適度な運動を行うことが大切です。また、水分の多い野菜や果物を積極的に摂取し、利尿作用のある食品を意識的に摂り入れることも有効です。また、長時間立ちっぱなしや座りっぱなしを避けて、定期的に体を動かすようにしましょう。
水腫がすでに起こってしまった場合は、医師の指示に従って治療を受けることが大切です。治療法としては、利尿剤の投与や、塩分制限、水分制限などが一般的です。また、マッサージや鍼灸などの東洋医学的な治療法も有効な場合があります。