東洋医学における薬物の基礎知識
東洋医学の研究家
東洋医学の用語『藥物(治癒力または治療能力を有するか有するとされている薬用の物質。)』について、説明してください。
東洋医学を知りたい
藥物は、東洋医学で用いられる薬物の総称です。自然界に存在する動植物や鉱物を原料として作られ、主に身体のバランスを整えるために使用されます。
東洋医学の研究家
藥物の種類にはどのようなものがありますか?
東洋医学を知りたい
そうですね、薬物には、植物性のもの、動物性のもの、鉱物性のものなど、さまざまな種類があります。
薬物とは何か?
薬物とは、治癒力または治療能力を有するか有するとされている薬用の物質のことを指します。東洋医学では、薬物を「生薬」と「製薬」の2種類に分類しています。生薬とは、自然界に存在する動植物や鉱物をそのまま、または加工して使用される薬物のことを指します。製薬とは、生薬を煎じたり、粉末にしたり、エキスを抽出して作られる薬物のことを指します。
東洋医学では、薬物は単なる病気を治すための手段ではなく、人間の心身を総合的に整えるためのツールとして使用されます。そのため、薬物は患者個人の体質や症状に合わせて処方されます。また、東洋医学では、薬物と食事や運動、生活習慣などを組み合わせた治療法が行われることが多く、薬物単体での治療はあまり行われません。
薬物の種類
薬物の種類
東洋医学で使われる薬物は、大きく分けて植物性、動物性、鉱物性、気性の4種類に分類されます。
植物性の薬物は、生薬とも呼ばれ、植物の根、茎、葉、花、実などを使用します。動物性の薬物は、動物の肉、骨、角、皮などを使用します。鉱物性の薬物は、鉱物や岩石を使用します。気性の薬物は、空気や水などの気体を使用します。
また、薬物は、その働きによって、温薬、寒薬、平薬の3種類に分類されます。温薬は、身体を温める作用があり、寒薬は、身体を冷やす作用があります。平薬は、身体を温めも冷やもしない作用があります。
さらに、薬物は、その味によって、苦薬、辛薬、甘薬、酸薬、鹹薬の5種類に分類されます。苦薬は、苦い味があり、辛薬は、辛い味があります。甘薬は、甘い味があり、酸薬は、酸っぱい味があります。鹹薬は、塩辛い味があります。
薬物は、これらの分類を組み合わせて使用されることが多く、その組み合わせによって、さまざまな効果を発揮します。
薬物の効能
-薬物の効能-
東洋医学において、薬物は病気を治癒したり、症状を緩和したりするために使用される物質のことです。薬物は天然物由来のものと合成物由来のものがあり、それぞれに異なる効能があります。
天然物由来の薬物は、植物、動物、鉱物などから抽出されたもので、古くから民間療法などで使用されてきました。例えば、ジンセンは強壮効果があり、センキュウは鎮痛効果があると言われています。
合成物由来の薬物は、化学的に合成されたもので、近年開発されたものが多くあります。合成物由来の薬物は、天然物由来の薬物よりも効果が強く、副作用が少ない傾向があります。例えば、抗生物質は細菌を殺菌する効果があり、鎮痛剤は痛みを緩和する効果があります。
東洋医学では、薬物の効能は、薬物の性質によって決まると考えられています。薬物の性質には、寒、熱、温、涼、平の5つがあり、それぞれ異なる効果があります。
寒性の薬物は、体を冷やす効果があり、熱を下げたり、炎症を抑えたりするのに使用されます。熱性の薬物は、体を温める効果があり、冷え症や腹痛を改善したり、血行を促進したりするのに使用されます。温性の薬物は、体を温めたり、冷やしたりする効果が弱い薬物で、滋養強壮や疲労回復などに使用されます。涼性の薬物は、体を冷やす効果が弱い薬物で、解熱や清熱などに使用されます。平性の薬物は、体を温めたり、冷やしたりする効果のない薬物で、強壮や鎮静などに使用されます。
東洋医学では、薬物の効能は、薬物の性質だけでなく、患者の体質や病状によっても決まると考えられています。そのため、東洋医学では、薬物を処方する際には、患者の体質や病状を考慮して、適切な薬物を選択することが重要です。
薬物の使用方法
薬物の使用方法
薬物は、その効能や副作用、使用方法などの情報を記載した添付文書が必ず付いている。薬を服用する際には、必ず添付文書をよく読み、用法・用量を遵守することが大切だ。また、薬を服用する際には、医師や薬剤師に相談し、自分の症状に合わせて適切な薬を処方してもらうことも大切だ。
薬の主な服用方法は、経口投与、注射、点滴、外用などがある。経口投与は、最も一般的な服用方法で、薬を口から飲む方法だ。注射は、薬を筋肉や血管に直接注射する方法だ。点滴は、薬を輸液に溶かして静脈に長時間かけて投与する方法だ。外用は、薬を皮膚や粘膜に塗布したり、湿布や坐薬を使用したりする方法だ。
薬を服用する際には、医師や薬剤師に相談し、自分の症状に合わせて適切な薬を処方してもらうことが大切だ。また、薬を服用する際には、必ず添付文書をよく読み、用法・用量を遵守することが大切だ。