東洋医学の用語『熱閉心包證』を解説

東洋医学の用語『熱閉心包證』を解説

『熱閉心包證』とは何か

『熱閉心包證』とは

東洋医学の用語『熱閉心包證(壮熱、口渇、譫妄、顔面潮紅、荒い呼吸、黄苔を伴う紅舌および滑・数脈を特徴とする証。)』は、高熱と炎症によって心臓が包まれた状態を指す。この状態は、細菌やウイルスの感染、心臓発作、心臓手術などによって引き起こされる可能性がある。『熱閉心包證』の症状は、発熱、呼吸困難、胸痛、咳、疲労感などがある。治療法は、原因となっている疾患の治療と、心臓の炎症を抑えるための薬の処方などがある。

『熱閉心包證』の症状

『熱閉心包證』の症状

『熱閉心包證』は、壮熱、口渇、譫妄、顔面潮紅、荒い呼吸、黄苔を伴う紅舌および滑・数脈を特徴とする証で、高熱により心包に熱がこもり、意識障害や呼吸困難などの症状が現れる状態を指します。

症状としては、高熱、のどの渇き、意識障害、顔の赤み、荒い呼吸、舌に黄色の苔がつく、脈が滑らかで速いなどの症状が現れます。また、心悸亢進、胸痛、息切れ、浮腫、不眠、食欲不振などの症状を伴うこともあります。

『熱閉心包證』は、肺炎、敗血症、髄膜炎などの感染症や、熱中症、日射病などの熱中症、甲状腺機能亢進症や副腎機能亢進症などの内分泌疾患など、さまざまな原因で起こる可能性があります。

『熱閉心包證』の原因

-『熱閉心包證』の原因-

『熱閉心包證』の原因は、主に以下の2つです。

-1. 外邪の侵襲-

外邪とは、ウイルス、細菌、カビなどの病原体や、暑さ、寒さ、湿気などの環境要因を指します。これらの外邪が体内に侵入して、熱を発生させると、『熱閉心包證』を発症することがあります。

-2. 内傷-

内傷とは、ストレスや疲労、不摂生などの生活習慣が原因で、体内のバランスが崩れて生じる病態を指します。内傷が続くと、熱が体内にこもりやすくなり、『熱閉心包證』を発症することがあります。

また、『熱閉心包證』は、他の病気の合併症として発症することもあります。例えば、肺炎、インフルエンザ、髄膜炎などの感染症は、『熱閉心包證』を併発することがあります。

『熱閉心包證』は、重症化すると、心不全や脳浮腫などの命に関わる合併症を引き起こすことがあります。そのため、早期に適切な治療を受けることが重要です。

『熱閉心包證』の治療法

-熱閉心包證の治療法-

熱閉心包證の治療法は、証候に応じて、清熱瀉火、涼血解毒、益気養陰、化痰熄風など、さまざまな方法があります。

-清熱瀉火-

清熱瀉火とは、熱を清め、火を瀉すことです。熱閉心包證の治療において、清熱瀉火は、主に熱証が顕著な場合に使用されます。清熱瀉火の薬物には、黄連、黄芩、梔子、連翹、生地黄、麦門冬などがあります。

-涼血解毒-

涼血解毒とは、血を涼しくし、毒を解すことです。熱閉心包證の治療において、涼血解毒は、主に血熱証が顕著な場合に使用されます。涼血解毒の薬物には、生地黄、玄参、丹参、紫草、板藍根などがあります。

-益気養陰-

益気養陰とは、気を益し、陰を養うことです。熱閉心包證の治療において、益気養陰は、主に気陰両虚証が顕著な場合に使用されます。益気養陰の薬物には、人参、黄耆、白朮、当帰、芍薬、山薬などがあります。

-化痰熄風-

化痰熄風とは、痰を化し、風を熄むことです。熱閉心包證の治療において、化痰熄風は、主に痰熱証が顕著な場合に使用されます。化痰熄風の薬物には、半夏、茯苓、陳皮、紫蘇葉、杏仁などがあります。

熱閉心包證の治療においては、証候に応じて、清熱瀉火、涼血解毒、益気養陰、化痰熄風など、さまざまな方法を組み合わせることがあります。また、治療期間は、証候の軽重や患者の体質などによって異なります。