東洋医学の用語『肺陰虛證』と主な症状

東洋医学の用語『肺陰虛證』と主な症状

『肺陰虛證』とは

「肺陰虛證」とは、肺陰の虚および体内の熱により生じる証である。肺陰の虚とは、肺をうるおす陰液が不足した状態であり、体内の熱とは、肺陰の虚により生じた熱のことである。「肺陰虛證」の主な症状としては、乾咳、午後の発熱、盗汗、頬部潮紅、喉の乾燥、紅舌・舌乾および数・細脈などが発現する。

「肺陰虛證」は、肺をうるおす陰液が不足することで肺の機能が低下し、体内の熱が発生することによって生じる。肺陰の虚は、加齢、過労、ストレス、喫煙、飲酒、睡眠不足などが原因で生じることが多い。体内の熱は、肺陰の虚により生じた熱のことである。肺陰の虚により肺の機能が低下すると、肺が体内の熱をうまくコントロールすることができなくなり、体内の熱が高まってしまう。

「肺陰虛證」の治療法としては、肺陰を補い、体内の熱を下げる薬を服用する。また、生活習慣を改善し、加齢、過労、ストレス、喫煙、飲酒、睡眠不足などを避けることも大切である。

『肺陰虛證』の主な症状

-『肺陰虚証』の主な症状-

『肺陰虚証』は、主に肺の陰液が不足し、体内の熱によって生じる証です。その主な症状としては、乾いた咳、午後の発熱、盗汗、頬の潮紅、喉の乾燥、紅舌・舌乾、および数・細脈などがあげられます。

* 乾いた咳『肺陰虚証』の最も代表的な症状のひとつです。咳は通常、乾いていて、痰を伴いません。
* 午後の発熱午後に発熱するのも、『肺陰虚証』の特徴的な症状です。発熱は通常、軽度ですが、夕方から夜間にかけて悪化する傾向があります。
* 盗汗夜間に汗をかき、寝具が濡れるほどの場合があります。
* 頬の潮紅頬が赤くなることもあります。これは、体内の熱が上昇していることを示しています。
* 喉の乾燥喉がแหて、イガイガすることがあります。
* 紅舌・舌乾舌が赤く、乾燥していることも。『肺陰虚証』の症状のひとつです。
* 数・細脈脈が細くて、数が多いのも、『肺陰虚証』の特徴的な症状です。

『肺陰虛證』の原因

肺陰虚証の原因は、肺を潤す陰液が不足することです。肺の陰液が不足する原因は、外因性と内因性の2つがあります。

外因性に起こる肺陰虚証は、熱邪が肺に侵入して肺を損傷することによって引き起こされます。熱邪は、風邪、肺炎、結核などの感染症によって引き起こされることが多く、また、喫煙や大気汚染などの環境因子によっても引き起こされることがあります。

内因性に起こる肺陰虚証は、肺を潤す陰液を生成する腎の機能が低下することによって引き起こされます。腎の機能低下は、加齢、疲労、ストレス、不規則な生活習慣などによって引き起こされることが多く、また、腎の機能を損傷する薬剤の使用によっても引き起こされることがあります。

『肺陰虛證』の治療法

-肺陰虚証の治療法-

肺陰虚証の治療法には、主に以下の3つがあります。

1. -薬物療法-

肺陰虚証には、肺陰を補う生薬を配合した漢方が用いられます。代表的な漢方薬としては、麦門冬湯、沙参麦門冬湯、百合固金湯などがあります。

2. -食餌療法-

肺陰虚証の人は、肺を潤す効果のある食材を積極的に摂取する必要があります。具体的には、百合、銀耳、蓮子、クコの実、ナツメ、山芋、きくらげ、梨、りんご、かぼちゃなどです。また、辛いものや油っこいもの、アルコールは控えましょう。

3. -生活習慣の改善-

肺陰虚証の人は、規則正しい生活を送ることで、体力を回復させる必要があります。具体的には、十分な睡眠をとる、適度な運動を心がける、ストレスを溜めないようにする、などが挙げられます。

肺陰虚証は、肺の陰液が不足することによって引き起こされる証です。肺陰虚証になると、乾咳、午後の発熱、盗汗、頬部潮紅、喉の乾燥、紅舌・舌乾および数・細脈などの症状が現れます。肺陰虚証の治療法としては、薬物療法、食餌療法、生活習慣の改善の3つがあります。