誰もが知りたい!東洋医学の用語『心肝血虚證』とは?
東洋医学を知りたい
東洋医学の用語『心肝血虚証』について教えてください。
東洋医学を知りたい
心肝血虚証とは、心と肝の血が虚弱な状態のことをいいます。症状としては、心悸亢進、健忘、不眠、悪夢、めまい、眼花繚乱、顔色の蒼白、四肢の麻痺、爪の艶がなくなること、月経量の減少または無月経(女性の場合)などが挙げられます。舌は淡白で、脈は細く弱いのが一般的です。
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心肝血虚証の原因は何なのでしょうか?
東洋医学を知りたい
心肝血虚症の原因は、主に血の虚弱です。血の虚弱は、過労、ストレス、栄養不良、出血、慢性疾患など様々な原因で起こり得ます。また、心と肝の働きが弱まると、血虚が起こりやすくなります。
『心肝血虚證』の症状
『心肝血虚證』の症状
『心肝血虚證』は、気血の不足により、心と肝が弱り、血の不足を生じる証候です。血虚による心悸、不眠、健忘、夢に邪魔される睡眠、めまい、目昏、面色蒼白、四肢の麻木、つやのない爪、少量の薄い色の月経または無月経(女性)、淡白舌および細脈を特徴とします。
心悸は、動悸や胸の締め付け感など、心臓の拍動が速くなったり、不規則になったりすることをいいます。不眠は、夜間に十分な睡眠がとれない状態です。健忘は、物を覚えたり、思い出したりすることが難しくなる症状です。夢に邪魔される睡眠は、悪夢や不快な夢を見て、睡眠が中断される状態です。めまいは、頭がクラクラしたり、ふらついたりする感覚です。
目昏は、視力が低下したり、ぼやけたりする症状です。面色蒼白は、顔色が青白く、血色の悪い状態です。四肢の麻木は、手足がしびれたり、感覚が鈍くなったりする症状です。つやのない爪は、爪にツヤがなく、もろくなったり、割れたりしやすい状態です。少量の薄い色の月経または無月経(女性)は、月経量が少なく、色が薄い場合や、月経が来ない状態をいいます。
淡白舌は、舌の色が白く、淡い色をした状態です。細脈は、脈が細く、弱々しく感じられる状態です。これらの症状は、血虚によって心と肝が弱り、気血の循環がスムーズに行われなくなることで生じると考えられています。
『心肝血虚證』の原因
-『心肝血虚證』の原因-
『心肝血虚證』は、心と肝の血が虚弱になることで起こる証です。主な原因は、疲労、ストレス、不規則な生活、栄養不足、過労、出産、失血などです。また、慢性的な病気や薬の副作用によっても起こることがあります。
疲労やストレスがかかると、心と肝の血は消耗されます。不規則な生活や栄養不足も、心と肝の血を弱めます。過労や出産、失血は、大量の血を失うことで心と肝の血が虚弱になります。慢性的な病気や薬の副作用は、心と肝の血の生成を阻害したり、血を破壊したりすることで、『心肝血虚證』を引き起こすことがあります。
『心肝血虚證』の診断
『心肝血虚證』の診断
『心肝血虚證』は、東洋医学における証のひとつであり、動悸、健忘症、不眠、悪夢に悩まされる睡眠、めまい、目眩、顔色の蒼白、四肢のしびれ、つやのない爪、少量の薄い色の月経または無月経(女性)、淡白舌および細脈を特徴とする。
『心肝血虚證』の診断は、患者の症状や徴候を総合的に評価して行われる。患者の年齢、性別、病歴、現在の症状、身体診察の結果、および舌および脈の状態などが考慮される。
『心肝血虚證』と診断された場合、東洋医学では、気血を補い、心を養う治療が行われる。具体的な治療法としては、漢方薬の処方、鍼灸治療、按摩、食事療法などが挙げられる。
『心肝血虚證』の治療法
『心肝血虚證』の治療法
『心肝血虚證』の治療のためには、まず『心肝血虚證』を引き起こす根本的な原因を取り除くことが重要です。例えば、ストレスや疲労が原因であれば、ストレスを軽減したり、十分な睡眠をとったりすることが必要です。また、貧血が原因であれば、鉄分を多く含む食品を摂取したり、鉄剤を服用したりすることが必要です。
根本的な原因を取り除いた後には、『心肝血虚證』の症状を緩和するための治療を行います。『心肝血虚證』の治療には、主に漢方薬や鍼灸が用いられます。
漢方薬には、『心肝血虚證』の症状を緩和する効果がある生薬が数多く含まれています。例えば、当帰、川芎、芍薬、柴胡、黄耆、人参、竜眼肉、クコの実、山薬、茯苓、甘草などが用いられます。これらの生薬を組み合わせることで、『心肝血虚證』の症状を緩和することが期待できます。
鍼灸は、身体のツボを鍼や灸で刺激することで、気血の流れを調整し、『心肝血虚證』の症状を緩和する治療法です。鍼灸は、漢方薬と併用して行われることが多いです。
『心肝血虚證』の治療には、時間がかかる場合もあります。しかし、根気よく治療を続けることで、症状を緩和し、生活の質を向上させることが可能です。