東洋医学の用語『肝寒』とは？

東洋医学の用語『肝寒』とは？

肝寒とは

-肝寒とは-

肝寒とは、東洋医学の用語で、肝陽虚に起因する寒を特徴とする病的状態です。鬱状態、臆病、倦怠感、手足の冷え、沈細脈を伴う肝気の停滞を生じることが特徴です。

肝陽虚とは、肝臓の陽気が虚弱な状態を指します。陽気とは、気の中で温かく上昇する性質を持つもので、生命活動の原動力となるものです。肝陽虚になると、肝臓の機能が低下し、気の巡りが悪くなります。その結果、血液の流れも滞り、手足の冷えや倦怠感などの症状が現れます。

肝寒は、主にストレスや過労、不規則な生活習慣などが原因で起こると考えられています。また、女性は男性よりも肝寒になりやすいと言われています。

肝寒の治療には、肝臓の機能を高める薬や、気の巡りを改善する薬が用いられます。また、ストレスを軽減したり、規則正しい生活を送ったりすることも大切です。

肝寒の症状

肝寒は東洋医学の用語であり、肝の機能が低下し、冷えが停滞することで生じる病的な状態です。肝寒の主な症状は、鬱状態、気分の落ち込み、臆病、倦怠感、手足の冷え、沈細脈などです。

鬱状態とは、気分の落ち込みや憂鬱感が長く続く状態です。気分が沈んでいて、何事にも興味が持てず、やる気が出ません。

臆病とは、過剰に恐がり、小心な状態です。ちょっとしたことで不安になり、落ち着きがありません。

倦怠感とは、疲れやすく、だるさを感じ、休息しても回復しない状態です。

手足の冷えとは、手足が冷たくて、温まりにくい状態です。

沈細脈とは、脈が沈んでいて、細く、弱い脈です。

肝寒は、気虚、血虚、陽虚など、他の病態と合併して起こることが多く、その場合は、それぞれの病態に応じた症状も現れます。

肝寒を引き起こす原因

肝寒は、東洋医学の用語で、肝臓の機能が弱まって、そこに寒気が停滞した状態を指します。肝寒を引き起こす原因には、次のようなものがあります。

* 飲食の不摂生冷たいものや油っこいものを食べ過ぎたり、お酒を飲み過ぎたりすると、肝臓の機能が弱まって、寒気が停滞しやすくなります。
* 過労肉体的にも精神的にも疲れがたまると、肝臓の機能が弱まって、寒気が停滞しやすくなります。
* ストレスストレスを受けると、気の巡りが悪くなり、肝臓の機能が弱まって、寒気が停滞しやすくなります。
* 季節の変化季節の変わり目は、気温や湿度が変化するため、自律神経が乱れやすく、肝臓の機能が弱まって、寒気が停滞しやすくなります。

これらの原因を避けることで、肝寒を予防することができます。

肝寒の治療法

肝寒の治療法

肝寒の治療は、肝陽虚を補い、肝気の流れを改善することを目的とします。漢方薬では、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、柴胡加竜骨牡蛎湯などが使用されます。また、鍼灸治療やマッサージ治療も効果があるとされています。

日常生活では、規則正しい生活習慣を心がけ、ストレスをためないようにしましょう。また、寒気を避けて、体を温めるようにしましょう。温かい飲み物を飲んだり、入浴したりすると、体を温めることができます。また、適度な運動をすると、血行が良くなり、体を温めることができます。