別々に煮沸する東洋医学の技法『另煎』

別々に煮沸する東洋医学の技法『另煎』

另煎とは

-另煎とは-

另煎とは、中医学で用いられる薬剤の煎煮方法の一つです。別々に薬剤を煮沸することを意味し、他の薬剤のカスに抽出物が吸収されないようにする目的で行われます。

中医学では、薬剤は単独で用いられるよりも、複数の薬剤を組み合わせて用いることでより効果を発揮することができると考えられています。しかし、複数の薬剤を一緒に煎煮すると、薬剤同士の成分が相互作用を起こして、効果が減弱したり、副作用が出たりすることがあります。

そこで、另煎という方法を用いて、薬剤を別々に煎煮することで、薬剤同士の相互作用を防ぎ、効果を最大限に発揮させることができます。

另煎の種類

-另煎の種類-

另煎には、大きく分けて煎法另煎、薬味另煎、時間另煎の3種類があります。

煎法另煎とは、薬剤を煎じる方法が異なる場合に、別々に煎じる方法です。例えば、水で煎じる薬剤と、酒で煎じる薬剤がある場合、それぞれ別々に煎じてから混ぜ合わせます。

薬味另煎とは、薬剤の味が異なる場合に、別々に煎じる方法です。例えば、苦い薬剤と、甘い薬剤がある場合、それぞれ別々に煎じてから混ぜ合わせます。

時間另煎とは、薬剤を煎じる時間が異なる場合に、別々に煎じる方法です。例えば、早く煎じる薬剤と、遅く煎じる薬剤がある場合、それぞれ別々に煎じてから混ぜ合わせます。

另煎の使用方法

另煎は、他の薬剤のカスに抽出物が吸収されないように、別々に薬剤を煮沸することです。

另煎を行うには、まず、薬剤を水に浸して、30分ほど置きます。

次に、薬剤を鍋に入れ、水を加えて沸騰させます。

沸騰したら、弱火にして、15分ほど煮ます。

煮えたら、薬剤を漉して、別の容器に移します。

このとき、薬剤のカスは捨てます。

另煎した薬剤は、他の薬剤と混ぜて服用することもできますし、単独で服用することもできます。

另煎は、薬剤の有効成分を抽出するのに効果的な方法であり、薬剤の副作用を軽減する効果もあります。

また、薬剤の相互作用を避けるためにも、另煎を行うことが有効です。