痰包とは？原因や症状、治療法を解説

痰包とは？原因や症状、治療法を解説

痰包とは何か

痰包とは、舌下の中央にできる黄色の膨らみであり、大きさは米粒大から小豆大程度です。指で押すと弾力があり、内部には液体が入っていることがわかります。痰包は、東洋医学で「痰湿」が原因であると考えられており、痰湿とは、余分な水分や粘液が体内に蓄積することで生じる病態のことです。痰湿が舌下に溜まると、痰包が形成されると考えられています。

痰包は、慢性的な病気やストレス、過食、運動不足などによって起こりやすいとされています。また、脾虚（脾臓の働きが弱くなること）や腎虚（腎臓の働きが弱くなること）があると、痰包ができやすくなると言われています。

痰包の原因

痰包の原因はまだ完全には解明されていませんが、いくつかの可能性が考えられています。

1. 脾虚による痰湿の停滞
脾虚とは、脾の機能が低下した状態のことです。脾は、食べ物の消化や吸収を担う臓器であり、また、体内の水分代謝を調節する役割も持っています。脾虚になると、体内で水分がうまく代謝されず、痰湿が停滞してしまいます。痰湿は、粘り気のある物質で、痰包の原因の一つと考えられています。

2. 肺気虚による気滞
肺気虚とは、肺の機能が低下した状態のことです。肺は、呼吸を担う臓器であり、また、体内の気の流れを調節する役割も持っています。肺気虚になると、体内の気の流れが滞り、痰包の原因の一つと考えられています。

3. 肝鬱による気滞
肝鬱とは、肝の機能が低下した状態のことです。肝は、解毒や代謝を担う臓器であり、また、体内の気の流れを調節する役割も持っています。肝鬱になると、体内の気の流れが滞り、痰包の原因の一つと考えられています。

4. 外邪の侵入
痰包は、外邪の侵入によっても引き起こされると考えられています。外邪とは、体外から侵入する病原体のことです。外邪が体内に侵入すると、痰湿を生成し、痰包の原因の一つとなります。

痰包の症状

痰包の症状

痰包は、舌の下にできる嚢状の腫れで、触ると滑らかで柔らかく、濃厚な黄色がかった液体で満たされています。痰包は、単独で発生することもあれば、複数の痰包が同時に発生することもあります。また、痰包は、他の症状を伴うこともあります。

痰包の主な症状は、以下の通りです。

* 舌の下の痛みや違和感
* 舌の動きが悪くなる
* ものを飲み込むのが難しい
* 口臭
* 舌苔が厚くなる
* 疲労感
* 食欲不振
* 腹痛
* 下痢
* 吐き気
* 嘔吐

痰包は、東洋医学では、痰湿の停滞によって生じると考えられています。痰湿とは、水と老廃物が混ざり合ったもので、体内に蓄積すると、様々な病気を引き起こすと言われています。痰包も、痰湿の停滞によって生じるとされており、痰湿を排出することで、痰包を改善することができると考えられています。

痰包の治療法

痰包の治療法

痰包の治療には、主に薬物療法、漢方療法、針灸療法の3つがあります。

薬物療法では、痰を排出する薬や炎症を抑える薬などが使用されます。漢方療法では、痰包の症状を改善する効果があるとされる葛根湯や麻黄湯などが使用されます。針灸療法では、痰包の症状を改善するツボに針を刺したり、お灸を据えたりして治療を行います。

痰包の治療は、早期発見、早期治療が重要です。治療を遅らせると、痰包が大きくなり、症状が重症化することがあります。そのため、痰包の症状が現れたら、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。