東洋医学用語『脾胃陰虚證』について
東洋医学の研究家
東洋医学の用語『脾胃陰虛證』について説明してください。
東洋医学を知りたい
脾胃陰虛證とは、脾と胃を潤す陰津が不足することで生じる証です。口が渇いて喉が乾燥し、空腹感があるのに食欲がない、または嘈雜、または腹部が膨満して隱痛がある、または噦としゃっくり、るいそう、便秘、潤いのない紅舌と細・数脈が発現します。
東洋医学の研究家
脾胃陰虛證の原因は何ですか?
東洋医学を知りたい
脾胃陰虛證の原因は、主に脾胃の働きが弱って陰津を十分に生み出せなくなることです。また、熱証や外感、労倦、思慮過多などの要因も脾胃陰虛證を引き起こすことがあります。
脾胃陰虚證の原因
脾胃陰虚證の原因
脾胃陰虚證は、脾と胃の潤いを養う陰津が不足することで生じる証です。この陰津の不足は、様々な要因によって引き起こされます。
その原因の一つは、過労やストレスなどの精神的な要因です。精神的なストレスを受けると、体はコルチゾールなどのストレスホルモンを分泌します。このコルチゾールは、体の様々な機能を抑制し、陰津を消耗させます。
また、不健康な食事や過度の飲酒、喫煙などの生活習慣も脾胃陰虚證の原因となります。これらの生活習慣は、脾と胃に負担をかけ、陰津を消耗させます。
さらに、加齢も脾胃陰虚證の原因の一つです。加齢とともに、体の機能は低下し、陰津も減少します。
これらの原因により脾胃陰虚證を発症すると、口が渇いたり、喉が渇いたり、空腹感があっても食欲がなかったり、腹部が張ったり、腹痛が起きたり、吐き気やしゃっくりが出たり、便秘になったり、舌が赤くて乾燥したり、脈が細くて速くなったりします。
脾胃陰虚證の治療方法
-脾胃陰虚證の治療方法-
脾胃陰虚證の治療方法は、一般的に次の3つに分けられます。
-1. 薬物療法-
脾胃陰虚證に使用される薬物は、主に滋陰清熱薬、益気養陰薬、補益気血薬の3種類があります。
滋陰清熱薬は、脾胃の陰津を滋養し、熱を冷まして症状を緩和する効果があります。代表的な薬物は、麦門冬、玉竹、山薬、生地黄、玄参、黄連などです。
益気養陰薬は、気と陰の両方を補い、症状を緩和する効果があります。代表的な薬物は、人参、党参、黄耆、当帰、熟地黄、補中益気湯などです。
補益気血薬は、気と血の両方を補い、症状を緩和する効果があります。代表的な薬物は、当帰芍薬散、四物湯、十全大補湯などです。
-2. 食餌療法-
脾胃陰虚證の患者は、滋陰潤燥作用のある食品を積極的に摂取することが大切です。具体的には、梨、りんご、バナナ、キウイ、オレンジなどの果物、緑豆、黒豆、小豆などの豆類、山芋、蓮根、百合根などの根菜類、クコの実、なつめ、竜眼などの滋養強壮作用のある食材がおすすめです。また、辛いものや刺激の強いものは避け、胃腸に負担をかけないようにすることが大切です。
-3. 生活習慣の改善-
脾胃陰虚證の患者は、規則正しい生活習慣を送ることが大切です。具体的には、早寝早起き、適度な運動、ストレスを避けることが大切です。また、喫煙や飲酒は控えるようにしましょう。