東洋医学用語『亡陰證』について
東洋医学の研究家
東洋医学の用語『亡陰證』について説明してください。
東洋医学を知りたい
亡陰證は、陰津の消耗により生じる重篤な証です。口渇および冷たい飲料水の渇望、顔面潮紅、落ち着きのなさ、舌乾および数・細脈が発現します。
東洋医学の研究家
亡陰證の原因は何ですか?
東洋医学を知りたい
亡陰證の原因は、汗をかきすぎたり、下痢をしたり、熱が出たりして、体内の水分が不足したり、陰津が消耗したりすることです。
『亡陰證』とは何か?
亡陰證とは、東洋医学の用語で、陰津の消耗により生じる重篤な証のことです。陰津とは、人体を構成する陰性で滋潤作用のある要素であり、気血津液のうち津液に相当します。亡陰證になると、陰津が不足してさまざまな症状が現れます。
亡陰證の典型的な症状は、口渇および冷たい飲料水の渇望、顔面潮紅、落ち着きのなさ、舌乾および数・細脈です。口渇は、陰津の不足によって体内の水分が不足することにより生じます。冷たい飲料水の渇望は、冷たい飲み物が陰津を補うと考えられているためです。顔面潮紅は、陰津の不足により血流が亢進することにより生じます。落ち着きのなさも、陰津の不足により心神が不安定になることにより生じます。舌乾は、陰津の不足により舌が潤いを失うことにより生じます。数・細脈は、陰津の不足により脈が細く、早くなることにより生じます。
『亡陰證』の症状
-『亡陰證』の症状-
亡陰證は、陰津の消耗により、口渇や冷たい飲水への渇望、顔面潮紅、落ち着きのなさ、舌が乾燥し脈が細く数が多いという重篤な症状を引き起こす証です。
口渇は、口が渇くことであり、冷たい飲水への渇望は、冷たい飲み物を欲する状態です。顔面潮紅は、顔面が赤くなることであり、落ち着きのなさとは、じっとしていられない状態です。舌は乾燥して赤くなり、脈は細く、数が多くなります。
亡陰證は、陰虚証の最重症であり、陰津の消耗による様々な症状を呈します。陰津の消耗により、身体の潤いが失われ、熱が上昇し、虚火が起こります。この虚火が、口渇、冷たい飲水への渇望、顔面潮紅、落ち着きのなさなどの症状を引き起こします。また、陰津の消耗により、舌が乾燥し、脈が細く、数が多くなります。
亡陰證の治療は、陰津を補い、虚火を鎮めることが基本です。陰津を補う生薬としては、生地黄、麦門冬、玉竹などがあります。虚火を鎮める生薬としては、黄連、黄柏、知母などがあります。
『亡陰證』の原因
『亡陰證』の原因
亡陰證の原因は、陰津の消耗によるものです。陰津とは、体の水分や栄養のことです。陰津が消耗すると、口渇や冷たい飲料水の渇望、顔面潮紅、落ち着きのなさ、舌乾、数・細脈などの症状が現れます。陰津の消耗には、主に以下の原因があります。
・熱証熱証とは、体の熱が高すぎる状態のことです。熱証になると、陰津が消耗され、亡陰證の症状が現れます。
・血虚血虚とは、体の血が不足している状態のことです。血虚になると、陰津が不足して亡陰證の症状が現れます。
・津液不足津液とは、体の水分のことです。津液が不足すると、陰津が不足して亡陰證の症状が現れます。
・房事過多房事過多とは、性行為を過剰に行うことです。房事過多になると、陰津が消耗されて亡陰證の症状が現れます。
・精神的ストレス精神的ストレスを受けると、陰津が消耗されて亡陰證の症状が現れます。
『亡陰證』の治療法
-『亡陰證』の治療法-
『亡陰證』の治療法は、主に陰液を補い、熱を冷ますことを目的とします。具体的には、漢方薬で「六味地黄丸」や「知柏地黄丸」などを用いて、陰液を補い、熱を冷ますことで症状を改善させていきます。また、食生活では、滋陰作用のある食材を多く摂取することが大切です。例えば、百合根、山芋、銀耳、クコの実、なつめなどがおすすめです。また、冷たい飲み物や辛い食べ物は避けるようにしましょう。
『亡陰證』は重篤な証であるため、早期発見、早期治療が大切です。もし、口渇や冷たい飲み水の渇望、顔面潮紅、落ち着きのなさ、舌乾、数・細脈などの症状がある場合は、すぐに医師の診察を受けるようにしてください。