東洋医学の『固衝止帶』について
東洋医学の研究家
東洋医学の用語「固衝止帶(衝任不固を伴う腎機能不全による大量の帯下を治療する方法)」について知っていますか?
東洋医学を知りたい
いえ、初めて聞きました。
東洋医学の研究家
固衝止帶は、中医学で腎機能不全によって引き起こされる帯下を治療する方法です。衝任不固とは、衝脈と任脈が正常に働かなくなり、腎機能が低下することを指します。この状態になると、帯下が大量に出るようになります。
東洋医学を知りたい
なるほど、衝任不固が原因で帯下が大量に出るんですね。ちなみに、固衝止帶の治療法はどのようなものですか?
固衝止帶とは
固衝止帶とは、東洋医学の用語で、衝任不固を伴う腎機能不全による大量の帯下を治療する方法を指します。衝任とは、女性の生殖器を養い、月経や妊娠、出産を司る二つの気のことです。不固とは、衝任が弱く、その働きが正常に行われない状態を意味します。腎機能不全とは、腎臓の機能が低下し、老廃物の排泄や水分の調整などがうまく行われなくなった状態を意味します。
固衝止帶は、衝任不固と腎機能不全を同時に治療することで、帯下を止めることを目指します。衝任不固を改善するためには、気血を補い、衝任の働きを高めるような薬物が用いられます。腎機能不全を改善するためには、腎臓の機能を補い、老廃物の排泄を促進するような薬物が用いられます。また、帯下を直接止めるための薬物も併用されることがあります。
固衝止帶の症状
固衝止帶の症状は、主に腎臓機能の低下と帯下の増加によって引き起こされます。腎臓機能の低下は、様々な症状を引き起こす可能性があり、その中には、疲労、脱力感、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、便秘、尿量の変化、浮腫、高血圧、骨粗しょう症、貧血、性機能障害などがあります。帯下の増加は、おりものの量が増加し、色や臭いが変化する症状です。帯下の色は、白色、黄色、緑色、灰色、茶色など様々で、臭いは、酸っぱい、魚のような、金属のようななど、不快な臭いになることが多いです。また、帯下の増加は、かゆみ、灼熱感、痛みなどの症状を伴うこともあります。
固衝止帶の原因
固衝止帶の原因は、主に以下の3つに分類されます。
1. 内因
内因とは、身体の内側の要因のことです。固衝止帶の場合は、腎虚、気虚、脾虚などが原因となります。腎虚とは、腎の機能が低下している状態です。気虚とは、気の不足している状態です。脾虚とは、脾の機能が低下している状態です。これらのいずれかが原因で、固衝止帯が起こることがあります。
2. 外因
外因とは、身体の外側の要因のことです。固衝止帯の場合は、冷え、湿気、外傷などが原因となります。冷えとは、身体が冷えている状態です。湿気とは、空気中に湿気が多い状態です。外傷とは、身体に外から力が加わることです。これらのいずれかが原因で、固衝止帯が起こることがあります。
3. その他
その他にも、固衝止帯の原因となることがあります。例えば、ストレス、過労、不規則な生活習慣、食生活の乱れなどが挙げられます。これらの要因は、身体のバランスを崩して、固衝止帯を引き起こすことがあります。
固衝止帶の治療法
固衝止帶の治療法
固衝止帶の治療法は、主に2つあります。1つは漢方薬による治療法で、もう1つは鍼灸による治療法です。
漢方薬による治療法では、主に腎機能を補い、帯下を止める効果のある生薬が使用されます。例えば、腎虚を補う効果のある「地黄」や「山茱萸」、帯下を止める効果のある「五味子」や「竜眼肉」などが使用されます。
鍼灸による治療法では、主に腎のツボや帯下のツボに鍼灸を施します。例えば、腎経のツボである「太谿」や「腎兪」に鍼灸を施したり、帯下を止める効果のあるツボである「胞肓」や「曲泉」に鍼灸を施したりします。
固衝止帶の治療法は、患者さんの体質や症状によって異なります。そのため、固衝止帶の治療を行う際には、医師や鍼灸師に相談することが大切です。