衛氣營血辨證について

衛氣營血辨證について

東洋医学の研究家

東洋医学の用語『衛氣營血辨證(臨床経過の段階とこれに対応する病的変化を示す衛、気、営、血の理論による流行性熱病の証の分類。)』について説明してください。

東洋医学を知りたい

衛氣營血辨證とは、臨床経過の段階とこれに対応する病的変化を示す衛、気、営、血の理論による流行性熱病の証の分類ことです。

東洋医学の研究家

衛氣營血辨證には、どのような段階があるのですか?

東洋医学を知りたい

衛氣營血辨證には、衛分證、氣分證、營分證、血分證の4段階があります。

衛氣營血とは

衛氣營血とは

東洋医学では、人体を構成する基本物質として気、血、津液の三要素を挙げ、これらが均衡を保つことで健康が維持されると考えられています。衛気、気、営、血は、気の一種で、それぞれに固有の働きを持ち、相互に影響し合っています。

衛気とは、体表を巡り、風寒の邪気を防ぐ働きがあります。外邪が侵入すると、衛気が最初に反応し、表証として発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛などの症状が現れます。

気とは、五臓六腑を巡り、人体を温め、栄養を運搬する働きがあります。気は、衛気に次いで反応し、裏証として発熱、口渇、倦怠感などの症状が現れます。

営とは、血脈を巡り、栄養を全身に運搬する働きがあります。営が反応すると、血虚証として、面色蒼白、貧血、息切れなどの症状が現れます。

血とは、血管内を巡り、栄養と酸素を全身に運搬する働きがあります。血が反応すると、血瘀証として、瘀血、痛み、腫れなどの症状が現れます。

衛氣營血辨證の病機

衛氣營血辨證の病機

衛気営血弁証の病機とは、衛、気、営、血の四つの要素がどのようにして病を形成するかという病理機序のことです。

衛とは、人体の表面を守護する防衛機構であり、邪気を排除する働きがあります。気とは、人体の生理活動を司るエネルギーであり、営とは、血液を全身に巡らせる働きがあります。血とは、人体の栄養を供給する血液のことです。

これらの四つの要素がバランスを崩すと、病気が発生します。例えば、衛が弱くなると邪気が侵入しやすくなり、気や営が弱くなると血液が滞りやすくなり、血が弱くなると栄養が不足してしまいます。

衛気営血弁証では、病邪の性質や侵襲部位によって、衛証、気証、営証、血証の四つの証型に分類されます。そして対応する治療が行われます。

衛氣營血辨證の各証の症状

衛氣營血辨證の各証の症状

-衛気営血弁証の各証の症状-

衛気営血弁証とは、東洋医学の用語で、臨床経過の段階とこれに対応する病的変化を示す衛、気、営、血の理論による流行性熱病の証の分類です。衛気営血弁証の各証の症状は、以下の通りです。

-衛証-

* 発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、関節痛
* 脈が速く、浮いている
* 舌が白く、苔が薄く、またはない
* 便秘傾向

-気証-

* 発熱、息切れ、咳、胸痛
* 脈が速く、滑っている
* 舌が赤く、苔が薄く、またはない
* 下痢傾向

-営証-

* 発熱、皮膚の発赤、発疹、のどの痛み、口内炎
* 脈が速く、洪している
* 舌が赤く、苔が厚く、黄色または黄褐色
* 便秘傾向

-血証-

* 発熱、出血、紫斑、血尿、血便
* 脈が遅く、弱く、または結んでいる
* 舌が暗く、苔が黒く、またはない
* 下痢傾向

衛気営血弁証の各証の症状は、必ずしもすべてが現れるわけではありません。また、証は時間の経過とともに変化することがあります。そのため、東洋医学の専門家による適切な診断が必要となります。

衛氣營血辨證の治療法

衛氣營血辨證の治療法

衛氣營血辨證の治療法は、証によって異なります。衛分証では、発汗や解熱剤などを用いて、衛気を発散させる治療を行います。気分証では、気滞を解消し、気を巡らせる治療を行います。営分証では、栄養を補給し、血を補う治療を行います。血分証では、血を涼しくし、血を浄化する治療を行います。

衛分証の治療法としては、葛根湯や麻黄湯などが用いられます。気分証の治療法としては、柴胡桂枝湯や香蘇散などが用いられます。営分証の治療法としては、当帰芍薬散や四物湯などが用いられます。血分証の治療法としては、涼血散や清営湯などが用いられます。

衛氣營血辨證の治療法は、証によって異なるため、医師の診察を受けて、適切な治療を受けることが大切です。また、東洋医学の治療法は、即効性がない場合もあるため、根気強く治療を続けることが大切です。

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