東洋医学の用語『升提中気』とは?

東洋医学の用語『升提中気』とは?

東洋医学の研究家

東洋医学の用語『升提中氣(昇提作用を有する補気薬を用いて中気下陷を治療する方法。)』について説明してください。

東洋医学を知りたい

升提中氣とは、中気下陷を治療する方法です。中気下陷とは、気//(生命活動の源となるエネルギー)が不足して、下半身に沈降してしまう状態のことです。

東洋医学の研究家

その治療に用いる升提作用を有する補気薬とはどのようなものでしょうか?

東洋医学を知りたい

升提作用を有する補気薬は、気//(生命活動の源となるエネルギー)を昇らせ、下半身に沈降している気を引き上げる作用のある薬です。代表的な升提作用を有する補気薬には、人参、黄耆、升麻などがあります。

升提中気の概念と歴史

升提中気の概念と歴史

升提中気の概念と歴史

升提中気とは、東洋医学において、昇提作用を有する補気薬を用いて中気下陥を治療する方法である。中気とは、気虚によって生じる諸症状のことであり、下陥とは、中気が下方に沈降することを意味する。升提中気は、中気を上昇させることで、その諸症状を改善することを目的としている。

升提中気の概念は、古くから存在しており、黄帝内経にもその記述がある。また、明代の医師である李時珍は、本草綱目の中で、升提中気の薬物として、人参、黄耆、柴胡、升麻、白朮などを挙げている。

升提中気は、中気下陥による諸症状の改善に有効であると考えられている。その適応症としては、疲労倦怠、食欲不振、下痢、浮腫、水毒などがあげられる。また、予防医学の観点から、中気下陥を予防することで、さまざまな疾病の予防にもつながると考えられている。

升提中気の適応症と禁忌症

升提中気の適応症と禁忌症

升提中気の適応症とは、中気下陷によって引き起こされる症状が、升提中気によって改善される場合です。具体的には、以下の症状が当てはまります。

* 疲労感
* 食欲不振
* 下痢
* 便秘
* 腹痛
* 吐き気
* 嘔吐
* 息切れ
* 動悸
* 不眠
* 頭痛
* めまい
* 耳鳴り
* 視力低下
* 聴力低下
* 味覚障害
* 嗅覚障害
* しびれ
* 麻痺
* 痙攣
* 意識障害

一方、升提中気の禁忌症とは、升提中気によって症状が悪化するような場合です。具体的には、以下の症状が当てはまります。

* 発熱
* 咳
* 痰
* 喘息
* 肺気腫
* 心不全
* 高血圧
* 糖尿病
* 妊娠
* 授乳期

升提中気の代表的な漢方薬とその特徴

升提中気の代表的な漢方薬とその特徴

升提中気の代表的な漢方薬とその特徴

升提中気の代表的な漢方薬としては、以下のものがあります。

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)気虚を補い、中焦の気を昇提する作用があります。胃腸虚弱、倦怠感、食欲不振、下痢などに用いられます。

・香蘇散(こうそさん)気虚を補い、中焦の気を昇提する作用があります。感冒初期の悪寒、発汗、鼻水、頭痛などに用いられます。

・桂枝湯(けいしとう)表邪を解し、気虚を補い、中焦の気を昇提する作用があります。風邪の初期症状である悪寒、発汗、鼻水、頭痛などに用いられます。

・柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)表邪を解し、気滞を疏通させ、気虚を補い、中焦の気を昇提する作用があります。感冒初期の悪寒、発汗、鼻水、頭痛、胸脇苦満、食欲不振などに用いられます。

・参苓白朮散(じんれいびゃくじゅつさん)脾胃虚弱を補い、中焦の気を昇提する作用があります。下痢、腹痛、嘔吐、食欲不振などに用いられます。

・六君子湯(りっくんしとう)気虚を補い、中焦の気を昇提する作用があります。疲労感、倦怠感、食欲不振、下痢、腹痛などに用いられます。

升提中気の注意点と副作用

升提中気の注意点と副作用

升提中気の注意点と副作用

升提中気の治療法には、注意点や副作用もあります。注意すべき点は、升提中気は、虚証の患者には適さないことです。虚証とは、気や血が不足している状態で、升提中気を行うと、かえって症状が悪化することがあります。また、高血圧や心臓病などの患者も、升提中気は禁忌とされています。

升提中気の副作用としては、のぼせ、動悸、めまい、吐き気、下痢などがあげられます。これらの副作用は、升提中気の治療を中止することで、通常は消失します。しかし、副作用が強い場合は、医師に相談することが大切です。

升提中気の治療を受ける際には、医師とよく相談し、注意点や副作用を理解した上で、治療を受けるようにしましょう。

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