東洋医学用語『陽虛陰盛』とは？

東洋医学用語『陽虛陰盛』とは？

陽虛陰盛とは何か？

陽虛陰盛とは、東洋医学の用語で、陽の不足によって陰との釣り合いが取れなくなり、陰の相対的な過盛に至る状態を指します。yangdeficiencywithyinexcessと同義です。

陽は、活動性、熱、光、上昇など、外向的で積極的な側面を代表しており、陰は、受動性、冷、暗、下降など、内向的で消極的な側面を代表しています。

陽虚陰盛の状態では、陽の活動性が弱まっており、陰の受動性が強まっています。そのため、活動的、積極的、外向的な傾向が弱まり、受動的、消極的、内向的な傾向が強まります。

陽虚陰盛を招く原因は、先天的なものと後天的なものの2つがあります。先天的なものは、生まれつきの体質で、陽が弱く、陰が強い人に多く見られます。後天的なものは、加齢、病気、ストレス、不摂生などによって陽が弱まり、陰が強まることで起こります。

陽虚陰盛の症状としては、疲労感、倦怠感、冷え、下痢、食欲不振、不眠、鬱などがあります。また、慢性的な病気やガンになりやすい傾向があります。

陽虚陰盛を改善するためには、陽を補い、陰を瀉す治療を行います。漢方薬、鍼灸、マッサージ、食養生などによって、陽を補い、陰を瀉すことができます。

陽虛陰盛の症状

-陽虛陰盛の症状-

陽虛陰盛の症状は、主に以下の通りです。

* 倦怠感や疲労感
* 寒がり
* 手足が冷たい
* むくみ
* 下痢
* 生理不順
* 生理痛
* 不眠症
* イライラ
* 不安感
* 集中力の低下
* 食欲不振
* 下痢や便秘
* 頭痛
* 肩こり
* 腰痛
* 関節痛
* 肌荒れ
* 白髪
* 脱毛
* 冷え性
* 生理痛
* 生理不順
* 不妊症
* 更年期障害
* うつ病

陽虛陰盛の症状は、人によって異なります。また、症状の程度も、軽度なものから重度なものまでさまざまです。

陽虛陰盛の原因

-陽虛陰盛の原因-

陽虛陰盛は、原因として、主に次の3つが挙げられます。

①先天的なもの
先天的な体質として、陽虚陰盛の傾向を持つ人がいる場合があります。これは、生まれつき陽が弱く、陰が強い体質であるということです。

②後天的なもの
後天的な原因として、過労、ストレス、睡眠不足、不摂生な食生活、喫煙、飲酒などが挙げられます。これらの生活習慣を続けていると、陽が消耗して陰が過剰になり、陽虛陰盛の状態になる可能性があります。

③加齢
加齢とともに、陽は弱まり、陰は強くなります。これは、自然な老化現象であり、誰もが経験することです。しかし、加齢とともに、陽虛陰盛の状態がひどくなると、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。

陽虛陰盛の治療法

陽虛陰盛の治療法

陽虛陰盛の治療法は、主に温補腎陽、滋陰降火、化痰利水という3つの方法があります。

温補腎陽とは、腎陽を温めて補うことで、腎陽虚の症状を改善することです。この治療法には、薬物療法、鍼灸療法、艾灸療法などが用いられます。薬物療法では、補腎壮陽作用のある薬物を使用することが多く、鍼灸療法では、腎経の経穴を刺激することが多く、艾灸療法では、腎兪穴や命門穴などを艾灸することが多いです。

滋陰降火とは、陰液を滋養して陰虚熱盛の症状を改善することです。この治療法には、薬物療法、食餌療法、生活習慣の改善などが用いられます。薬物療法では、滋陰降火作用のある薬物を使用することが多く、食餌療法では、陰液を滋養する食品を多く摂取することが多く、生活習慣の改善では、睡眠を十分にとり、ストレスを避けることが多くあります。

化痰利水とは、痰飲を化して利水して水毒を排除することです。この治療法には、薬物療法、鍼灸療法、食餌療法などが用いられます。薬物療法では、化痰利水作用のある薬物を使用することが多く、鍼灸療法では、脾経の経穴を刺激することが多く、食餌療法では、痰飲を生じさせやすい食品を避けることが多くあります。