毫鍼治療とは何か?その特徴と適応症
東洋医学の研究家
東洋医学の用語『毫鍼』について説明してください。
東洋医学を知りたい
毫鍼は、さまざまな長さの細い鍼の一種です。現在鍼療法を施行する際に最もよく使われています。
東洋医学の研究家
なるほど、毫鍼は鍼灸治療で使用される鍼の一種ですね。他に、どんな鍼の種類があるか知っていますか?
東洋医学を知りたい
はい、他にも『瀉血針(血液を抜き取る際に使用される鍼)』、『皮内鍼(皮膚に直接刺入する鍼)』、『円皮鍼(皮膚に刺入して円を描くように動かす鍼)』などがあります。
毫鍼とは何か?
毫鍼とは、東洋医学で使われる鍼の一種です。鍼は金属製の細い針状のもので、体内に刺して治療を行うために使用されます。毫鍼は、その名の通り、非常に細い鍼で、直径は0.1~0.2mm程度です。長さは3~15cm程度のものがあり、部位や症状によって使い分けられます。毫鍼は、現在、鍼灸治療を行う際に最もよく使われている鍼です。
毫鍼は、古代中国で生まれたとされています。中国では、紀元前400年頃には、すでに鍼治療が行われていたという記録が残っています。その後、鍼治療は朝鮮半島や日本へと伝わり、今日に至るまで受け継がれています。毫鍼は、長い歴史を持つ治療法であり、その効果は多くの臨床例によって実証されています。
毫鍼の特徴
毫鍼の特徴
毫鍼は、その細さと長さによって、体表のさまざまな部位や深さに刺入することができる。長さは通常3寸(約9cm)から5寸(約15cm)程度、直径は0.16mmから0.30mm程度である。鍼の材質は、ステンレス鋼、チタン、ゴールド、銀など、さまざまな金属が用いられる。また、鍼の先端の形状も、尖ったもの、丸いもの、平らなものなど、さまざまに異なる。
毫鍼は、体表のさまざまな部位や深さに刺入することができるため、幅広い疾患の治療に用いられる。例えば、肩こりや腰痛などの筋肉痛には、患部の筋肉に直接鍼を刺入して治療を行う。また、頭痛や不眠症などの神経系の疾患にも、頭部や背中に鍼を刺入して治療を行う。さらに、胃腸の疾患や婦人科の疾患など、内臓の疾患にも、腹部や腰部に鍼を刺入して治療を行う。
毫鍼の適応症
-毫鍼の適応症-
毫鍼は、様々な疾患の治療に使用することができる。その適応症としては、疼痛、関節炎、筋肉の痛み、頭痛、めまい、吐き気、下痢、便秘、月経痛、不妊症、インポテンスなどがある。また、毫鍼は、美容目的で使用されることもある。
毫鍼の適応症は、その症状や病態によって異なる。例えば、疼痛の場合、毫鍼は痛みのある部位に直接刺入して痛みを軽減させる効果がある。関節炎の場合、毫鍼は関節の炎症を抑える効果がある。筋肉の痛みがある場合、毫鍼は筋肉の緊張をほぐして痛みを軽減させる効果がある。頭痛の場合、毫鍼は頭部の血流を改善して頭痛を軽減させる効果がある。めまいの場合、毫鍼は内耳の血流を改善してめまいを軽減させる効果がある。吐き気、下痢、便秘などの消化器症状の場合、毫鍼は胃腸の働きを改善して症状を軽減させる効果がある。月経痛の場合、毫鍼は子宮の血流を改善して月経痛を軽減させる効果がある。不妊症の場合、毫鍼は子宮や卵巣の血流を改善して妊娠率を高める効果がある。インポテンスの場合、毫鍼は陰茎の血流を改善して勃起機能を改善する効果がある。
毫鍼は、副作用がほとんどない安全な治療法である。しかし、まれに、刺入部位に痛みや出血、内出血などの副作用が起こることがある。また、毫鍼は、感染症の既往歴がある人や出血性疾患のある人、妊娠中の女性は避けたほうがよい。
毫鍼の禁忌症
-毫鍼の禁忌症-
毫鍼は、鍼灸治療において最もよく使用される鍼の一種ですが、いくつかの禁忌症があります。
* -感染症や皮膚炎がある場合-
感染症や皮膚炎がある場合、鍼を刺すことで感染症を広げたり、皮膚炎を悪化させたりする可能性があります。
* -出血傾向がある場合-
出血傾向がある場合、鍼を刺すことで出血が止まらなくなったり、血腫ができたりする可能性があります。
* -心臓疾患や脳疾患がある場合-
心臓疾患や脳疾患がある場合、鍼を刺すことで心臓発作や脳卒中を起こす可能性があります。
* -妊娠中-
妊娠中は、鍼を刺すことで子宮を刺激して流産や早産を起こす可能性があります。
近年では全国的に鍼灸院が増加傾向にあり、妊娠中に鍼灸治療を受ける方が増えています。妊婦さんでも、状態などによって、治療を受けられる場合があります。
その際には、必ず医師や鍼灸師に相談して、安全に治療を受けられるようにしましょう。
* -その他-
心臓ペ-スメ-カを装着している方、てんかんの既往のある方、高血圧の薬や糖尿病の薬を服用している方など、鍼灸治療を受ける前に医師や鍼灸師に相談する必要があります。
これらの禁忌症がある方は、鍼灸治療を受ける前に必ず医師や鍼灸師に相談してください。