東洋医学の治療法「點刺」とは？

東洋医学の治療法「點刺」とは？

點刺とは？

-點刺とは？-

點刺とは、素早く刺し通す鍼療法の方法で、通常は三稜鍼で行われます。点刺法とも書きます。東アジアでは、三稜鍼による治療法が確立されていますが、点刺は日本独自の消耗性侵襲的鍼術です。

三稜鍼の先端を鋭利に尖らせ、筋肉と筋肉の間、あるいは皮下組織の中の浅い箇所に素早く刺入します。鍼を刺入後、素早く抜鍼し、この動作を数回繰り返します。點刺は、筋肉の緊張をほぐしたり、血行を促進したりする効果があると言われています。

點刺は、主に肩こり、腰痛、膝痛などの筋肉の痛みを治療するために用いられます。また、自律神経の乱れや冷え症などの症状にも効果があると言われています。

點刺は、比較的安全な鍼療法ですが、まれに内出血や感染症を起こすことがあります。また、心臓や脳などの重要な臓器の近くには點刺を行わないように注意が必要です。

點刺の歴史

點刺の歴史

點刺は、古くから行われてきた鍼灸治療法のひとつです。その起源は、紀元前2000年頃の中国にさかのぼると言われています。当時は、まだ鍼灸治療の理論は確立されておらず、經驗的な治療法として用いられていました。

點刺が本格的に体系化されたのは、紀元前100年頃の中国の医学書『黄帝内経』の時代です。『黄帝内経』には、點刺の理論と具体的な方法が詳しく記載されており、現在でも鍼灸治療の教科書として用いられています。

その後、點刺は中国から朝鮮半島や日本に伝わり、それぞれ独自の発展を遂げました。日本では、江戸時代の鍼灸師である杉山和一が、點刺に改良を加えて「三稜鍼」を開発しました。三稜鍼は、先端が鋭利で、刺入しやすく、抜鍼しやすい鍼です。

現代では、點刺は、さまざまな疾患の治療に応用されています。例えば、痛み、筋肉の緊張、関節の痛み、内臓の機能障害、精神的な不調などです。また、美容目的で使用されることもあります。

點刺の効果

點刺の効果

點刺には、鎮痛効果、血行促進効果、免疫賦活効果などがあります。鎮痛効果は、鍼を刺すことで神経の興奮をブロックしたり、エンドルフィンなどの鎮痛物質を放出したりすることで得られます。血行促進効果は、鍼を刺すことで毛細血管が拡張し、血流が改善されることで得られます。免疫賦活効果は、鍼を刺すことで免疫細胞が活性化され、免疫力が向上することで得られます。

點刺は、急性期の痛みや慢性的な痛み、血行不良、免疫力の低下など様々な症状に効果があるとされています。特に、肩こり、腰痛、頭痛、関節炎、神経痛、自律神経失調症、疲労感、冷え症、不眠症などによく用いられます。

點刺は、基本的に安全な治療法ですが、まれに内出血や感染症などの副作用を起こすことがあります。また、妊娠中や授乳中は點刺を受けられない場合があります。點刺を受ける前に、医師や鍼灸師に相談することが大切です。

點刺の禁忌

-點刺の禁忌-

點刺は、東洋医学の鍼療法の一種であり、三稜鍼を使用して素早く刺し通す方法です。点刺は、痛みや炎症を緩和する効果があると言われています。しかし、点刺には禁忌事項があり、以下のような場合は点刺を受けることができません。

* 皮膚に傷や炎症がある場合
* 出血している場合
* 熱がある場合
* 妊娠中の方
* 子供
* 心臓病や高血圧など、持病がある方

点刺を受ける前に、医師や鍼灸師に相談し、禁忌事項がないかを確認することが大切です。また、点刺を受けた後には、感染症を防ぐために、刺した部位を清潔に保ち、入浴や激しい運動は避けるようにしましょう。