耳痔を知っていますか？

耳痔を知っていますか？

耳痔とはどのような病気か

耳痔とは、外耳道の結節性乳頭腫のことです。耳介の入り口から鼓膜までの外耳道に生じる良性の腫瘍です。外耳道は、耳介の入り口から鼓膜までの約2.5cmの管状の構造で、空気や音を鼓膜に伝える役割をしています。耳痔は、この外耳道にできる良性の腫瘍であり、耳の聞こえに影響を与えることはほとんどありません。しかし、耳の穴がふさがったり、耳垢がたまりやすくなったりすることがあります。また、耳の穴が狭くなると、耳垢が詰まって外耳炎を起こしやすくなることがあります。耳痔は、良性腫瘍なので放っておいても問題はありませんが、耳の穴がふさがったり、耳垢がたまりやすくなったりして耳の聞こえに影響が出てきた場合には、手術で切除することがあります。手術は、局所麻酔で行い、患部を切開して腫瘍を取り除きます。手術時間は30分程度で、術後の痛みはほとんどありません。

耳痔の原因と症状

耳痔の原因と症状

耳痔の原因は、ウイルスや細菌の感染、アレルギー反応、外耳道の乾燥など、さまざまです。ウイルス感染による耳痔は、水痘帯状疱疹ウイルスや単純ヘルペスウイルスなどによって起こります。細菌感染による耳痔は、黄色ブドウ球菌や肺炎桿菌などによって起こります。アレルギー反応による耳痔は、ハウスダストや花粉などによって起こります。外耳道の乾燥による耳痔は、加齢や乾燥した気候によって起こります。

耳痔の症状は、耳の痛み、かゆみ、腫れ、出血などです。耳の痛みは、耳の奥がズキズキと痛むことが多いです。かゆみは、耳の内部がむずむずとすることが多いです。腫れは、耳たぶや外耳道が腫れることがあります。出血は、外耳道から少量の出血が起こることがあります。

耳痔は、痛みやかゆみなどの症状がひどい場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。耳鼻咽喉科では、耳の診察を行い、耳痔の原因を診断します。耳痔の原因がウイルス感染による場合は、抗ウイルス薬を処方します。細菌感染による場合は、抗菌薬を処方します。アレルギー反応による場合は、抗ヒスタミン薬を処方します。外耳道の乾燥による場合は、保湿剤を処方します。

耳痔の治療法

-耳痔の治療法-

耳痔は内科的治療が有効なことが多いですが、重症の場合には外科的治療が必要になる場合もあります。内科的治療としては、抗炎症薬や抗菌薬が処方されることがありますが、効果がない場合は外科的治療が行われます。外科的治療としては、耳痔を切除する手術が行われます。手術は局所麻酔で行われ、通常は15～30分程度で終了します。手術後は、耳にガーゼを詰め込み、数日間は安静にする必要があります。

耳痔の治療は早期に開始することが重要です。早期に治療を開始することで、耳痔の悪化を防ぎ、合併症のリスクを軽減することができます。耳痔の症状がある場合は、すぐに耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。

耳痔の予防法

耳痔の予防法

耳痔を予防するためには、以下のような点に注意しましょう。

・耳を常に清潔に保つ耳垢が溜まると、細菌が繁殖しやすくなり、耳痔を発症するリスクが高まります。そのため、入浴時やシャワー時には、耳垢を丁寧に取り除くようにしましょう。また、耳かきを頻繁に行うと、耳道を傷つけてしまう可能性があるので、注意が必要です。

・耳の周りを清潔に保つ耳の周りが汚れていると、細菌が耳の中に入りやすくなります。そのため、耳の周りの皮膚を清潔に保つようにしましょう。

・外傷を避ける耳をぶつけたり、引っ掻いたりすると、耳道が傷つき、耳痔を発症するリスクが高まります。そのため、外傷を避けるようにしましょう。

・水泳や入浴時には耳栓を使用する水泳や入浴時には、耳栓を使用することで、耳の中に水が入るのを防ぐことができます。これにより、細菌が耳の中に入り込むのを防ぎ、耳痔の発症リスクを減らすことができます。

・免疫力を高める免疫力が低下すると、細菌やウイルスに感染しやすくなり、耳痔を発症するリスクが高まります。そのため、バランスのとれた食生活や適度な運動、十分な睡眠をとるなど、免疫力を高めるようにしましょう。