東洋医学用語『舌中』について
東洋医学の研究家
東洋医学の用語『舌中(ぜっちゅう)』について説明します。舌中とは、舌の中央部を指し、主に舌苔の状態や色調などによって、身体の状態を診断する際に用いられます。
東洋医学を知りたい
舌苔の状態や色調によって、身体の状態を診断するのですか。舌苔とは何ですか?
東洋医学の研究家
舌苔とは、舌の表面に付着している白いまたは黄色の物質のことです。舌苔の状態や色調によって、消化器系の状態や、体内の熱や冷えなどのバランスを判断することができます。
東洋医学を知りたい
なるほど、舌苔の状態や色調で、身体の状態がわかるのですね。東洋医学は奥が深いですね。
舌中とは
東洋医学の用語である『舌中』とは、舌の真ん中の部分を指します。舌は、口の中にある筋肉質の器官であり、味覚、嚥下、発声などに関与しています。舌の中央部は、舌の他の部分よりも厚みがあり、やわらかいのが特徴です。舌中は、東洋医学において、人の健康状態を診断するのに重要な部分とされています。舌中の色、形、状態などによって、その人の気血のバランスや臓腑の状態を判断することができると考えられています。
舌中の色は、健康状態によって変化します。健康な人の舌中は、淡紅色をしていますが、病気になると、舌中の色が変化することがあります。例えば、熱があると舌中は赤くなり、冷えがあると舌中は白くなります。また、舌中の形も、健康状態によって変化します。健康な人の舌中は、平らでなめらかですが、病気になると、舌中の形が変化することがあります。例えば、熱があると舌中は腫れて厚くなり、冷えがあると舌中は萎縮して薄くなります。さらに、舌中の状態も、健康状態によって変化します。健康な人の舌中は、湿っていてやわらかいですが、病気になると、舌中の状態が変化することがあります。例えば、熱があると舌中は乾燥して硬くなり、冷えがあると舌中は潤いが失われて乾きます。
このように、舌中は、人の健康状態を診断するのに重要な部分とされています。舌中の色、形、状態などによって、その人の気血のバランスや臓腑の状態を判断することができると考えられています。
舌中の位置
-舌中の位置-
舌中は、舌の中央部を指す東洋医学の用語です。舌の中央部は、舌の先端と舌根の中間に位置しており、舌の左右を分ける正中線があります。舌中は、舌の他の部位と比べて厚みがあり、また、舌乳頭の発達も盛んです。舌乳頭とは、舌の表面にある小さな突起状の構造物で、味覚を感じる味蕾が分布しています。舌中は、舌の他の部位よりも味覚が鋭敏なため、味覚の感受性に優れています。
舌中は、東洋医学では、五臓六腑の状態を反映する部位と考えられています。例えば、舌中の色が赤い場合は、熱がこもっている状態、舌中の色が白い場合は、寒気がこもっている状態、舌中の色が黄色い場合は、湿気がこもっている状態、舌中の色が黒い場合は、瘀血(おけつ)の状態にあると考えられています。また、舌中の形や大きさも、五臓六腑の状態を反映すると言われています。例えば、舌中の形が尖っている場合は、気虚(ききょ)の状態、舌中の形が丸い場合は、血虚(けっきょ)の状態、舌中の形が大きい場合は、痰湿(たんしつ)の状態にあると考えられています。
舌中は、東洋医学では、五臓六腑の状態を反映する重要な部位と考えられているため、舌診(ぜっしん)を行う際には、必ず舌中の状態をチェックします。舌診は、舌の色、形、大きさ、苔の有無や状態などを観察することで、五臓六腑の状態を診断する東洋医学の診察法です。舌診は、東洋医学において、非常に重要な診察法であり、舌中の状態をチェックすることで、五臓六腑の状態を正確に診断することができます。
舌中の状態
– 舌中の状態
舌中は、舌の中央部に位置し、体の状態を反映する重要な部位とされています。舌中の状態を観察することで、健康状態を把握することができます。健康な舌中は、淡紅色で潤いがあり、ひび割れや苔がありません。しかし、病気になると舌中にさまざまな変化が現れます。
* -淡紅色ではなくなる-舌中の色が淡紅色ではなくなり、白、黄、黒などに変色することがあります。白っぽい舌中は、消化器系の病気を示し、黄色の舌中は、肝臓や胆嚢の病気を示し、黒い舌中は、腎臓の病気を示す場合があります。
* -潤いがなくなる-舌中の潤いがなくなり、乾燥することがあります。乾燥した舌中は、体の水分不足や栄養不足を示します。
* -ひび割れができる-舌中にひび割れができることがあります。ひび割れは、ストレスや疲労、睡眠不足を示します。
* -苔がつく-舌中に苔がつくことがあります。苔は、口の中の細菌が繁殖したもので、体の汚れを示します。
舌中の状態は、体の状態を反映する重要な部位です。舌中の状態を観察することで、健康状態を把握することができます。
舌中と健康
舌中とは、舌の中央にある、舌の背と腹の間に位置する部分です。東洋医学では、舌中は胃腸の健康状態を反映するとされており、舌中の状態を診ることで、胃腸の異常を早期に発見することができます。
舌中は健康な状態であれば、淡紅色で、ひび割れや腫れなどはありません。しかし、胃腸に何らかの異常があると、舌中の色が変わったり、ひび割れたり、腫れたりしてきます。例えば、胃炎になると、舌中は赤くなり、むくみます。また、胃潰瘍になると、舌中に黒っぽい斑点ができたり、ひび割れたりします。
舌中の状態を診ることで、胃腸の異常を早期に発見することができるため、東洋医学では、舌中の観察を健康診断の一環として行います。舌中の状態が気になる場合は、早めに医師に相談しましょう。