中風脫證とは?中風の一種で、突発的な症状が出るのが特徴

中風脫證とは?中風の一種で、突発的な症状が出るのが特徴

東洋医学の研究家

東洋医学の用語『中風脫證』について、その症状を教えてください。

東洋医学を知りたい

中風脫證は、突然の神昏、開口を伴う閉眼、弱々しい呼吸、弛緩性四肢麻痺、大量の冷汗、小便失禁・大便滑脱が発現する症状です。

東洋医学の研究家

中風脫證は、どのような原因で起こるのですか?

東洋医学を知りたい

中風脫證の原因は、過労、ストレス、睡眠不足、不摂生などの生活習慣の乱れ、また、脳血管障害や脳腫瘍などの病気が原因となることもあります。

中風脫證とはどのような病気か?

中風脫證とはどのような病気か?

-中風脫證とはどのような病気か?-

中風脫證とは、東洋医学の用語であり、突然に神を昏まし、眼を閉じ、口を開き、呼吸が弱く、四肢が弛緩して麻痺し、大量の冷や汗をかき、大小便を漏らすという症状を呈する中風の病態のことです。陽気の脱出を特徴とする中風の証とされており、古代中国の医書『黄帝内経』に初めて記載されました。

中風脫證の発症原因は、陽虚体質の人や、激しい運動や労働、過労、暴飲暴食、不摂生な生活習慣などが原因で、陽気が損傷して脱出することで発症すると考えられています。また、脳卒中や脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、てんかん、低血糖、心疾患、腎疾患、肝疾患などの病気が原因となって発症することもあります。

中風脫證の症状は、突然に神を昏まし、眼を閉じ、口を開き、呼吸が弱く、四肢が弛緩して麻痺し、大量の冷や汗をかき、大小便を漏らすというものです。また、全身が冷え、顔色が青白く、脈が弱く、舌が淡白で、苔が薄白または無苔になることもあります。

中風脫證の治療方法は、陽気を補い、脱した陽気を収斂することが基本となります。そのため、補益気薬や固摂薬、鎮静薬、開竅薬などを用いて治療を行います。また、併せて鍼灸治療や推拿治療を行うこともあります。

中風脫證の症状とは?

中風脫證の症状とは?

中風脫證は、中風の一種であり、陽気の脱出を特徴とする証です。突然の神昏、開口を伴う閉眼、弱々しい呼吸、弛緩性四肢麻痺、大量の冷汗、小便失禁・大便滑脱が発現します。

神昏とは、意識障害のことです。開口を伴う閉眼とは、口が開いたまま眼が閉じている状態のことです。弱々しい呼吸とは、呼吸が浅く、弱々しい状態のことです。弛緩性四肢麻痺とは、四肢の筋力が低下し、脱力している状態のことです。大量の冷汗とは、大量の汗をかくことで、汗を拭いても拭いきれない状態のことです。小便失禁・大便滑脱とは、小便や大便をコントロールできず、失禁してしまうことです。

これらの症状は、陽気の脱出によって引き起こされます。陽気とは、気の一種であり、身体を温め、活動させる働きがあります。陽気が脱出すると、身体が冷え、活動力が低下します。その結果、上記のような症状が発現します。

中風脫證の原因とは?

中風脫證の原因とは?

中風脫證の原因は、主に以下の2つと考えられています。

1. 気の虚弱
気の虚弱とは、体内の気の量が不足している状態を指します。気の虚弱になると、血や津液を全身に行き渡らせることができなくなり、さまざまな症状を引き起こします。中風脫證では、気の虚弱が原因で、突然の神昏、開口を伴う閉眼、弱々しい呼吸、弛緩性四肢麻痺、大量の冷汗、小便失禁・大便滑脱などの症状が現れます。

2. 痰飲の停滞
痰飲とは、体内にたまった老廃物のことです。痰飲が停滞すると、血流や気の流れを阻害し、さまざまな症状を引き起こします。中風脫證では、痰飲の停滞が原因で、突然の神昏、開口を伴う閉眼、弱々しい呼吸、弛緩性四肢麻痺、大量の冷汗、小便失禁・大便滑脱などの症状が現れます。

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