東洋医学の用語『越經傳』

東洋医学の用語『越經傳』

東洋医学の用語『越經傳』

東洋医学の研究家

越經傳とは、傷寒が1つの経絡から別の経絡へと伝播する現象のことを指します。1つ以上の経絡を飛び越えて伝播することもあり、例えば、太陽から陽明を飛び越えて少陽へと伝播するケースがあります。

東洋医学を知りたい

越經傳は、どのようにして起こるのですか？

東洋医学の研究家

越經傳は、傷寒が経絡の途中で阻隔された場合に起こることが多いと考えられています。阻隔された傷寒は、経絡を飛び越えて別の経絡へと伝播するのです。

東洋医学を知りたい

越經傳は、どのような症状を引き起こすのですか？

中医学用語『越経伝』ってなに？

越経伝とは、傷寒が経絡を飛び越えて伝播することを指す中医学の用語である。傷寒は、風邪による発熱や悪寒の症状であり、経絡を伝わって全身に広がっていく。通常、傷寒は一つの経絡から隣接する経絡に伝播するが、ときには一つ以上の経絡を飛び越えて伝播することがある。これを越経伝という。

越経伝は、傷寒が経絡上にある経穴を避けて伝播するため、治療が難しいとされる。また、越経伝が起こると、傷寒の症状が複雑化したり、重症化したりすることがある。

越経伝は、主に以下の3つの原因によって起こると考えられている。

・傷寒の毒性が強く、経絡上にある経穴を突破してしまう。
・経絡が虚弱で、傷寒の毒を防ぐことができない。
・邪気が経絡の循行を乱し、傷寒が経絡を飛び越えて伝播する。

越経伝とのぼせ

東洋医学では、のぼせは、肺経の熱が上半身にあがって生じる状態と考えられています。肺経は、鼻から始まり、のど、気管、肺を通り、大腸に終わる経絡です。肺経の熱が上半身にあがると、のぼせ、頭痛、めまい、耳鳴りなどの症状が現れます。

越経伝とは、傷寒が1つの経絡から別の経絡に伝播することをいいます。越経伝には、太陽から陽明を飛び越えて少陽に伝播する「太陽少陽越経伝」、太陽から太陰を飛び越えて少陰に伝播する「太陽少陰越経伝」、陽明から太陰を飛び越えて少陰に伝播する「陽明少陰越経伝」などがあります。

越経伝が起こると、傷寒の症状がより重篤になります。例えば、太陽少陽越経伝が起こると、のぼせ、頭痛、めまい、耳鳴りなどの症状に加えて、黄疸、嘔吐、下痢などの症状が現れます。

のぼせの治療には、肺経の熱を下げることが重要です。肺経の熱を下げるには、葛根湯などの漢方薬を服用したり、辛味のある食べ物や飲み物を控えたりすることが有効です。また、適度な運動や入浴をして、血行を良くすることも効果的です。

越経伝が起きやすい経絡

越経伝は、傷寒が1つの経絡から別の経絡へと伝播する現象で、1つ以上の経絡を飛び越えて伝播することもあります。例えば、太陽経から陽明経を飛び越えて少陽経へと伝播することがあります。

越経伝が起きやすい経絡は、以下の通りです。

* 太陽経太陽経は、人体の表面を走行する経絡で、外感の邪気に侵されやすい経絡です。そのため、越経伝が起きやすい経絡です。
* 少陽経少陽経は、人体の側面を走行する経絡で、胆汁の運行を司る経絡です。胆汁は、熱を帯びた性質を持っているため、越経伝が起きやすい経絡です。
* 陽明経陽明経は、人体の前面を走行する経絡で、胃腸の運行を司る経絡です。胃腸は、食物を消化・吸収する臓器であり、熱を発生しやすい臓器です。そのため、越経伝が起きやすい経絡です。

これらの経絡は、いずれも外感の邪気に侵されやすい経絡であり、熱を帯びた性質を持っているため、越経伝が起きやすい経絡です。