東洋医学の『八脈交會穴』とは?その働きや所在を解説
東洋医学を知りたい
東洋医学の用語『八脈交會穴』について教えてください。
東洋医学の研究家
『八脈交會穴』は、正経が奇経八脈とお互いに通じ合っている経穴のことです。
東洋医学を知りたい
正経と奇経八脈は、どのように通じ合っているのでしょうか。
東洋医学の研究家
正経と奇経八脈は、交會穴を通じて通じ合っています。交會穴は、正経と奇経八脈が交わるポイントで、気血の交換が行われる場所です。
八脈交會穴とは?
八脈交會穴とは、奇経八脈と正経とが交わる経穴のことで、互いに通じ合っているとされています。奇経八脈は任脈、督脈、沖脈、帯脈、陽維脈、陰維脈、陽蹻脈、陰蹻脈の8つの経脈で、正経は12の経脈です。
八脈交會穴は、任脈と督脈が交わる膻中穴、任脈と帯脈が交わる関元穴、任脈と陽維脈が交わる大横穴、任脈と陰維脈が交わる中極穴、督脈と沖脈が交わる脊中穴、督脈と帯脈が交わる腰陽関穴、督脈と陽蹻脈が交わる崑崙穴、督脈と陰蹻脈が交わる至陰穴です。
これらの経穴は、気血の運行を調整し、臓腑の機能を高め、免疫力を高める効果があると考えられています。また、八脈交會穴を刺激することで、痛みを緩和したり、疲労を回復させたり、ストレスを解消したりする効果が期待できます。
十二経脈と奇経八脈について
東洋医学では、人体の気血の運行を司る経路を「経絡」と呼び、主に体表を走る「十二経脈」と、体内の深いところを走る「奇経八脈」の2つに分類されます。
十二経脈は、人体の表面を縦に走る経絡で、手三陰経・手三陽経・足三陰経・足三陽経の4グループに分けられ、それぞれ3本の経脈で構成されます。手三陰経は肺経・心経・心包経、手三陽経は小腸経・大腸経・三焦経、足三陰経は脾経・肝経・腎経、足三陽経は胃経・胆経・膀胱経です。
奇経八脈は、十二経脈と異なり、人体の内部を走行する経絡で、督脈・任脈・衝脈・帯脈・陰維脈・陽維脈・陰蹻脈・陽蹻脈の8つの経脈で構成されます。督脈は脊柱の正中を走り、任脈は腹部の正中を走ります。衝脈は心包経から分かれて腹腔内を走り、帯脈は腰部をぐるりと一周します。陰維脈と陽維脈は、督脈と任脈から分かれて手足の各経脈と連絡します。陰蹻脈と陽蹻脈は、腎経から分かれて足の小指と親指の爪際に至ります。
十二経脈と奇経八脈は、相互に連絡し合って気血を運行しており、各経脈には特定の臓腑や器官と関連する経穴があります。経穴を刺激することで、気血の流れを調整し、臓腑や器官の機能を整えることができます。
八脈交會穴の働き
八脈交會穴とは、奇経八脈と正経が互いに通じ合っている経穴のことであり、12の経絡の中で重要なポイントとなっています。八脈交會穴は気血の循環を調節し、身体のバランスを整えて、健康を維持する働きがあります。
また、八脈交會穴は、邪気や毒素の侵入を防ぐ働きも持っています。邪気や毒素が体内に侵入すると、病気の原因となりますが、八脈交會穴はこのような邪気や毒素を体外に排出する働きをします。
さらに、八脈交會穴は、身体のエネルギーを調整する働きも持っています。身体のエネルギーが乱れると、病気の原因となりますが、八脈交會穴はこのようなエネルギーの乱れを整える働きをします。
八脈交會穴は、身体の健康を維持するために重要なポイントであり、定期的にケアすることで、健康を維持することができます。
八脈交會穴の所在
八脈交會穴の所在
八脈交會穴は、正経が奇経八脈とお互いに通じ合っている経穴です。正経は、十二経脈のことです。十二経脈は、人体の表面を縦横に走っている経絡であり、気血の通り道です。奇経八脈は、正経とは異なる経絡であり、人体の内部を縦横に走っています。八脈交會穴は、正経と奇経八脈が交わる点にある経穴です。
八脈交會穴は、全身に36カ所あります。そのうち、12カ所は正経と奇経八脈の主要な交會穴です。主要な交會穴は、以下のとおりです。
* 手の太陰肺経と奇経八脈の任脈の交會穴少商穴
* 手の陽明大腸経と奇経八脈の督脈の交會穴合谷穴
* 手の厥陰心包経と奇経八脈の陽維脈の交會穴郄門穴
* 手の少陰心経と奇経八脈の陰維脈の交會穴少海穴
* 足の太陰脾経と奇経八脈の冲脈の交會穴公孫穴
* 足の陽明胃経と奇経八脈の帯脈の交會穴足三里穴
* 足の厥陰肝経と奇経八脈の陽蹻脈の交會穴太冲穴
* 足の少陰腎経と奇経八脈の陰蹻脈の交會穴涌泉穴
八脈交會穴は、正経と奇経八脈の気血の通り道を調整する働きがあります。八脈交會穴を刺激することで、正経と奇経八脈の気血の流れを改善し、体の不調を改善することができます。八脈交會穴は、鍼灸治療や経穴マッサージなどで刺激することができます。