東洋医学の用語『背法』について

東洋医学の用語『背法』について

『背法』とは？

『背法』とは？

背法とは、東洋医学の用語で、背中合わせで立ち、患者を施術者の背中に乗せて、突き出した椎間板を還納する手技です。背法は、腰痛や椎間板ヘルニアの治療によく用いられます。背法は、患者を施術者の背中に乗せることで、患者の体重を分散させ、椎間板にかかる負担を軽減します。また、背法は、患者の体を揺らすことで、椎間板のずれを矯正し、神経を圧迫している状態を改善します。背法は、比較的安全な手技ですが、患者によっては痛みや不快感を感じる場合があります。

『背法』の歴史と起源

– 背法の歴史と起源

背法と類似した手技が、紀元前2000年頃に中国で考案され、その後、日本に伝来しました。背法は、江戸時代に活躍した按摩師である、杉山和一によって考案されたとされています。杉山和一は、背法を考案する際、椎間板ヘルニアの治療法である、牽引療法を参考にしていました。

背法は、椎間板ヘルニアの治療法としての有効性が認められ、江戸時代から明治時代にかけて、広く普及しました。しかし、明治維新以降、西洋医学が日本に導入されると、背法は次第に廃れていきました。

昭和時代になって、背法は再び注目されるようになりました。これは、背法が椎間板ヘルニアの治療法として有効であることが再認識されたからです。背法は、現在でも一部の整骨院や接骨院で、椎間板ヘルニアの治療法として用いられています。

『背法』の適応症と禁忌症

『背法』の適応症と禁忌症

『背法』は、主に腰椎椎間板ヘルニアの治療に用いられる手技です。腰椎椎間板ヘルニアとは、椎間板が飛び出して神経を圧迫することで起こる疾患です。症状としては、腰痛、坐骨神経痛、足のしびれなどがあります。

『背法』は、これらの症状を緩和し、椎間板を元の位置に戻す効果があります。しかし、『背法』は、すべての腰椎椎間板ヘルニア患者に適応するわけではありません。以下のような場合は、『背法』の禁忌症となります。

* 急性期（発症して2週間以内）の腰椎椎間板ヘルニア
* 神経麻痺を伴う腰椎椎間板ヘルニア
* 馬尾症候群を伴う腰椎椎間板ヘルニア
* 脊椎分離症や脊椎すべり症を伴う腰椎椎間板ヘルニア
* 高血圧、心臓病、脳卒中などの基礎疾患がある場合

『背法』は、禁忌症がない場合でも、必ずしも効果が出るわけではありません。また、『背法』は、熟練した施術者でなければ、安全に行うことができません。そのため、『背法』を受ける際には、必ず医師や理学療法士などの専門家に相談することが大切です。

『背法』の治療効果

-『背法』の治療効果-

『背法』は、椎間板ヘルニアの治療法として有効であることが知られています。椎間板ヘルニアとは、椎骨の間にある椎間板が飛び出してしまい、神経を圧迫する病気です。この病気は、腰痛や足の痛みなどの症状を引き起こします。

『背法』は、飛び出した椎間板を元の位置に戻すことで、症状を改善することが期待できます。また、『背法』は、腰痛や肩こりなどの他の症状にも効果があると言われています。

『背法』は、安全性の高い治療法です。しかし、まれに、施術中に痛みや吐き気などの症状が現れることがあります。また、『背法』は、椎間板ヘルニアの根本的な治療法ではありません。そのため、症状が改善しても、再発する可能性があります。

『背法』は、椎間板ヘルニアの治療法として有効ですが、安全性の高い治療法ではありません。そのため、『背法』を受ける際には、医師や施術者に相談することが大切です。