東洋医学の用語:寸關尺

東洋医学の用語:寸關尺

東洋医学の研究家

寸關尺とは、東洋医学の用語で、橈骨動脈を3部に分けた名称です。関は手首の橈骨茎状突起のちょうど中心部で、医師が中指の先を当てる場所、寸はその遠位側で、医師が示指を当てる場所、尺は近位側で医師が薬指を当てる場所です。

東洋医学を知りたい

橈骨動脈ってどこですか?

東洋医学の研究家

橈骨動脈は、前腕にある動脈で、手首の親指側を走っています。脈拍を感じるために使われることが多い動脈です。

東洋医学を知りたい

なるほど、わかりました。寸關尺は、脈を感じとるための場所なんですね。

寸の位置と役割

寸の位置と役割

寸は、手首の橈骨茎状突起から親指側に向けて約1寸(約3cm)の位置にある。橈骨動脈を指で触診する際に、示指を当てる部位である。

寸の役割は、経絡の運行状況を把握することである。経絡とは、東洋医学におけるエネルギーの通り道であり、身体の各部位を結んでいる。寸の部位には、肺経、大腸経、心包経、三焦経の4つの経絡が通っている。

肺経は、呼吸器系と関連しており、咳、喘息、肺炎などの症状を改善するのに役立つ。大腸経は、消化器系と関連しており、便秘、下痢、腹痛などの症状を改善するのに役立つ。心包経は、心臓と関連しており、動悸、息切れ、不整脈などの症状を改善するのに役立つ。三焦経は、全身のバランスを整える役割があり、様々な症状を改善するのに役立つ。

寸の部位を触診することで、これらの経絡の運行状況を把握し、身体のバランスを整えることができる。

關の位置と役割

關の位置と役割

關とは、手首の橈骨茎状突起のちょうど中心部で、医師が中指の先を当てる場所のことです。ここでは、橈骨動脈の拍動を最も強く感じることができます。これは、橈骨動脈が手首のこの部分で最も表面的になるためです。關の位置は、脈診において重要な役割を果たしており、医師は關の拍動を診ることで、患者の健康状態を判断することができます。例えば、關の拍動が速い場合、患者は発熱している可能性があります。逆に、關の拍動が遅い場合、患者は心拍数が遅い可能性があります。また、關の拍動が弱い場合、患者は貧血の可能性があります。このように、關の位置は、脈診において重要な役割を果たしており、医師は關の拍動を診ることで、患者の健康状態を判断することができます。

尺の位置と役割

尺の位置と役割

尺の位置と役割

尺は、橈骨動脈を3つに分けた部分の1つで、手首の橈骨茎状突起の近位側に位置し、医師が薬指を当てる場所です。尺の役割は、全身の気の流れを調整し、臓器の機能を正常に保つことです。また、尺は、外邪の侵入を防ぐ働きもしています。尺に異常があると、気の流れが乱れ、臓器の機能が低下し、外邪の侵入を受けやすくなります。尺の異常は、脈診によって診断することができます。脈診では、尺の脈が弱かったり、遅かったり、乱れていたりすると、尺に異常があると考えられます。尺の異常を改善するためには、鍼灸治療や漢方薬治療などが行われます。

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