足厥陰肝経とは?その経絡の流れとツボ
東洋医学の研究家
東洋医学の用語『足厥陰肝經』について、その経絡の起始点と循行部位について教えてください。
東洋医学を知りたい
足厥陰肝経の起始点は第1趾の爪基部の直後にある大敦(LR1)で、下肢の内側、外性器および腹部を通り、乳頭下約2寸に位置する期門で終わります。
東洋医学の研究家
その経絡の主治について教えてください。
東洋医学を知りたい
足厥陰肝経の主治は、肝胆疾患、月経不順、婦人科疾患、眼疾、耳鳴り、めまいなどです。
足厥陰肝経とは?
– 足厥陰肝経とは?
足厥陰肝経は、十二正経の一つであり、第1趾の爪基部の直後にある大敦(LR1)を発し、下肢の内側、外性器および腹部を通り、乳頭下約2寸に位置する期門に至る経絡である。肝の経絡であり、肝の機能を調節し、肝の病気を治療するのに用いられる。
足厥陰肝経の主な症状は、肝の機能低下によるものが多い。例えば、肝鬱(かんうつ)によるイライラや怒り、肝血虚(かんけっきょ)による貧血、肝陽亢(かんようこう)による頭痛や高血圧などである。また、足厥陰肝経は、眼や爪にも関連しており、眼精疲労や爪の変形などの症状も現れることがある。
足厥陰肝経の流れ
足厥陰肝経の流れ
足厥陰肝経は、第1趾の爪基部の直後にある大敦(LR1)から始まり、下肢の内側、外性器および腹部をの通り、乳頭下約2寸に位置する期門に至る経脈です。
足厥陰肝経は、肝臓と密接に関連しており、肝臓の働きを調整したり、血を貯蔵したりする働きがあります。また、足厥陰肝経は、情緒にも深く関わっており、怒りやイライラといった負の気持ちを抑えたり、精神を安定させたりする働きもあります。
足厥陰肝経が滞ると、肝臓の働きが低下したり、情緒不安定になったり、頭痛や肩こり、月経不順といった症状が現れることがあります。また、足厥陰肝経が冷えると、下半身の冷えやむくみ、生理痛といった症状が現れることがあります。
足厥陰肝経のツボを刺激することで、肝臓の働きを調整したり、情緒を安定させたり、身体の冷えを解消したりすることができます。また、足厥陰肝経を流れる気を整えることで、頭痛や肩こり、月経不順といった症状を緩和することができます。
足厥陰肝経の主なツボ
足厥陰肝経の主なツボ
足厥陰肝経には、多くの重要なツボがあります。その中でも、特に重要なものをいくつか紹介します。
大敦(LR1)足厥陰肝経の原穴であり、第1趾の爪基部の直後にあるツボです。肝機能の改善や、イライラや怒りの感情を鎮める効果があると言われています。
太衝(LR3)足厥陰肝経の郄穴であり、足背にあるツボです。肝臓や胆のうの機能を改善したり、ストレスを緩和したりする効果があると言われています。
中封(LR4)足厥陰肝経の兪穴であり、足のくるぶしの内側にあるツボです。肝臓や胆のうの機能を改善したり、視力を向上させたりする効果があると言われています。
行間(LR5)足厥陰肝経の合穴であり、足の親指と人差し指の間にあるツボです。肝機能の改善や、イライラや怒りの感情を鎮める効果があると言われています。
章門(LR14)足厥陰肝経の募穴であり、乳房の下にあるツボです。肝機能の改善や、月経痛や更年期障害の緩和に効果があると言われています。
これらのツボは、東洋医学の治療において、肝臓や胆のうの機能を改善したり、イライラや怒りの感情を鎮めたり、ストレスを緩和したりする目的で使用されます。
足厥陰肝経の養生法
足厥陰肝経の養生法
足厥陰肝経の養生法としては、まず食生活に気を配ることが挙げられます。肝臓の健康を維持するためには、緑黄色野菜や果物を積極的に摂取し、脂肪分やアルコールの摂取は控えることが大切です。また、適度な運動を心がけることも重要です。運動は、肝臓の機能を高め、ストレスを解消する効果が期待できます。さらに、十分な睡眠をとることも大切です。睡眠中は、肝臓が修復されるため、質の良い睡眠を心がけましょう。
また、足厥陰肝経の経絡を刺激することで、肝臓の健康維持をサポートすることもできます。足厥陰肝経の経絡は、足の親指から始まって、下肢の内側を通って、腹部までつながっています。この経絡を刺激するには、足の親指を揉んだり、ふくらはぎをマッサージしたりするといいでしょう。また、足浴をしたり、温かいタオルで体を温めるのも効果的です。
これらの養生法を心がけることで、足厥陰肝経の健康を維持し、肝臓の機能を高めることができます。