東洋医学ではたらく『得氣』の不思議

東洋医学ではたらく『得氣』の不思議

東洋医学の研究家

東洋医学の用語『得氣』について教えてください。

東洋医学を知りたい

わかりました。得氣は、鍼療法により、患者には経穴周囲の痛みやしびれ、膨満感、だるさ、あるいは電気ショックのような感覚を起こさせ、施術者には鍼周囲の緊張した感覚を起こさせることとされています。

東洋医学の研究家

詳しく教えてください。患者にはどのような感覚が起こるのでしょうか?

東洋医学を知りたい

患者には、経穴周囲の痛みやしびれ、膨満感、だるさ、あるいは電気ショックのような感覚が起こることがあります。また、施術者には鍼周囲の緊張した感覚が起こることがあります。

得氣とは何か?

得氣とは何か?

-得氣とは何か?-

得氣(とくき)とは、鍼療法において、患者に経穴周囲の痛みやしびれ、膨満感、だるさ、あるいは電気ショックのような感覚を起こさせ、施術者には鍼周囲の緊張した感覚を起こさせることです。得氣は、鍼がツボに正しく刺入されたときに起こると考えられており、鍼灸治療の効果が現れるサインとされています。

得氣は、患者によって感じ方が異なります。鍼が刺入されたときに、チクッとした痛みを感じる人もいれば、じわじわとした広がる痛みを感じる人もいます。また、しびれ、膨満感、だるさ、電気ショックのような感覚を感じる人もいます。施術者にとっては、鍼周囲の筋肉が緊張した感覚として感じられます。

得氣は、鍼がツボに正しく刺入されたときに起こると考えられていますが、必ずしも得氣が起こるとは限りません。ツボの位置がずれ ていたり、鍼の刺入角度が正しくなかったりすると、得氣が起こらないことがあります。また、患者が緊張していたり、リラックスできていない場合も、得氣が起こりにくくなります。

得氣が起こるメカニズム

得氣が起こるメカニズム

-得氣が起こるメカニズム-

得氣が起こるメカニズムは完全には解明されていませんが、いくつかの仮説があります。

・機械刺激による説鍼が皮膚や筋肉を刺激することで、センサーニューロンが活性化され、脳に信号が送られます。脳は信号を受け取って、痛みやしびれ、膨満感、だるさなどの感覚として認識します。

・電気刺激による説鍼が皮膚や筋肉に刺入されると、微弱な電流が流れます。この電流によってセンサーニューロンが活性化され、脳に信号が送られます。脳は信号を受け取って、痛みやしびれ、膨満感、だるさなどの感覚として認識します。

・化学物質の放出による説鍼が皮膚や筋肉を刺激することで、神経ペプチドやサイトカインなどの化学物質が放出されます。これらの化学物質はセンサーニューロンを活性化し、脳に信号を送ります。脳は信号を受け取って、痛みやしびれ、膨満感、だるさなどの感覚として認識します。

いずれの説が正しいかはまだわかっていませんが、得氣は鍼による機械的、電気的、化学的刺激によって引き起こされる複雑な反応であると考えられています。

得氣の効果

得氣の効果

-得氣の効果-

得氣は、鍼療法によって得られる治療効果のひとつです。得氣が起こると、患者には経穴周囲の痛みやしびれ、膨満感、だるさ、あるいは電気ショックのような感覚を起こさせ、施術者には鍼周囲の緊張した感覚を起こさせることになります。これらは、鍼療法の効果が現れている証拠であり、治療の進捗に役立つ重要な指標です。

得氣の効果は、鍼療法の刺激によって、経穴周辺の血流やリンパの流れが改善されることによるものと考えられています。これにより、組織の酸素や栄養分の供給が増加し、老廃物の排出が促進されます。結果として、筋肉の緊張やコリがほぐれ、痛みやしびれが軽減されます。また、得氣によって、自律神経のバランスが整い、免疫力の強化や内臓機能の改善にもつながると言われています。

得氣の効果は、鍼療法の施術回数や患者さんの状態によって異なります。一般的には、数回の施術で得氣が起こり、治療の効果が現れ始めます。しかし、中には、得氣が起こるまで時間がかかる場合や、得氣が起こりにくい患者さんもいます。これは、患者さんの体質や病状、鍼灸師の技術などによって左右されます。

鍼灸師は、得氣の有無や強弱を判断しながら、鍼灸治療の計画を立てていきます。得氣が起こらない場合は、鍼灸師が施術方法や鍼の種類を変更するなど、治療方針を調整します。また、得氣が起こっても、その強弱によって、治療の効果が異なるため、鍼灸師は得氣の強弱を調整しながら、治療を進めていきます。

得氣が起きない場合

得氣が起きない場合

-得氣が起きない場合-

東洋医学の用語である得氣は、鍼療法により、患者には経穴周囲の痛みやしびれ、膨満感、だるさ、あるいは電気ショックのような感覚を起こさせ、施術者には鍼周囲の緊張した感覚を起こさせることを指します。得氣は、鍼灸治療の効果が現れているサインとされており、得氣が起きなければ治療効果が得られないと考えられています。

しかし、得氣が起きない場合もあります。その原因は、主に以下の2つが考えられます。

1. -鍼の刺入が浅すぎる-

鍼の刺入が浅すぎると、得氣が起きないことがあります。これは、鍼が経穴に十分に届いていないためです。鍼灸師は、患者の症状や体質に合わせて、適切な深さに鍼を刺入する必要があります。

2. -患者の緊張が強い-

患者の緊張が強いと、得氣が起きないことがあります。これは、患者の緊張によって筋肉が硬くなり、鍼が経穴に届きにくくなるためです。鍼灸師は、患者にリラックスしてもらうことで、緊張をほぐし、得氣を促す必要があります。

得氣が起きない場合は、鍼灸師に相談して原因を突き止め、治療方法を変更してもらう必要があります。

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