東洋医学の用語『厥陰』について
東洋医学の研究家
厥陰という用語は、東洋医学で広く使われています。厥陰には、(1)運気学における風気、(2)経絡学説における心包経および肝経の2つの意味があります。
東洋医学を知りたい
厥陰が運気学における風気とはどういう意味ですか?
東洋医学の研究家
厥陰は、運気学において、風邪を引き起こす邪気とされています。風邪の症状としては、発熱、咳、鼻水などがあります。厥陰を治療するためには、風を払う薬を服用したり、体を温めるような食事をとることが大切です。
東洋医学を知りたい
厥陰が経絡学説における心包経および肝経とはどういう意味ですか?
厥陰の概念とその種類
厥陰の概念とその種類
東洋医学において厥陰は、主に二つの概念があります。
一つ目は、運気学における風気のことです。風気とは、外部から侵入する病気を引き起こす原因物質のことです。厥陰の風気は、六淫の邪気の一つで、最も凶悪な邪気とされています。厥陰の風気が侵入すると、高熱、悪寒、頭痛、咳、鼻水などの症状を引き起こします。
二つ目は、経絡学説における心包経と肝経のことです。経絡とは、気血が流れる通路のことで、心包経と肝経は、厥陰の経絡とされています。心包経は、胸の正中線を通り、心包、肺、横隔膜などを支配しています。肝経は、肝臓、胆嚢、脾臓などを支配しています。厥陰の経絡が乱れると、胸痛、腹痛、下痢、不眠、イライラなどの症状を引き起こします。
厥陰風気と厥陰経絡
-厥陰風気と厥陰経絡-
厥陰風気とは、東洋医学の用語で、風邪やインフルエンザなどの外感風邪を指す。厥陰経絡とは、東洋医学の経絡学説において、心包経と肝経を合わせた経絡の総称である。厥陰経絡は、厥陰風気の経路とされており、厥陰風気の治療には、厥陰経絡のツボを刺激することが有効であるとされている。
厥陰風気の症状は、発熱、悪寒、頭痛、咳、鼻水、痰、咽頭痛、筋肉痛、関節痛、倦怠感などである。厥陰風気の治療には、解熱剤、消炎鎮痛剤、去痰剤、抗ウイルス薬などが用いられる。また、厥陰経絡のツボを刺激することで、厥陰風気の症状を緩和することができる。
厥陰経絡のツボは、心包経には、膻中、膻中下、巨闕、鳩尾、建里、心兪、膈兪、霊台、神庭、玉堂、華蓋、照海などがあり、肝経には、太衝、行間、中封、章門、期門、臨泣、五里散、太谿、箕門、血海、大敦、照海などがある。これらのツボを刺激することで、厥陰風気の症状を緩和することができる。
厥陰風気の治療法
厥陰風気の治療法
厥陰風気を治療する方法は、主に薬物療法と鍼灸療法の2つがあります。薬物療法では、風を散らす作用のある薬や、解熱作用のある薬などが使用されます。鍼灸療法では、厥陰風気に関連する経絡のツボに鍼やお灸を施すことで、症状を緩和することが期待できます。
薬物療法で使用する薬として、葛根湯や麻黄湯などが挙げられます。葛根湯は、風を散らす作用のある葛根や麻黄、桂皮などを配合した漢方薬で、感冒やインフルエンザなどの初期症状に効果があります。麻黄湯は、発汗作用のある麻黄や桂皮、杏仁などを配合した漢方薬で、風邪やインフルエンザの初期症状に加え、咳や鼻水などの症状にも効果があります。
鍼灸療法で使用するツボとしては、心包経の曲池や、肝経の太衝などが挙げられます。曲池は、肘の折り目の外側にあるツボで、風を散らす作用があります。太衝は、足の親指と人差し指の間にあるツボで、肝の機能を高める作用があります。
厥陰風気の治療法は、症状や体質によって異なります。そのため、治療を受ける前に医師や鍼灸師に相談することが大切です。
厥陰経絡の治療法
厥陰経絡の治療法
厥陰経絡は、心包経と肝経の2つの経絡で構成されており、厥陰の風気を調整する役割があります。厥陰の風気が乱れると、様々な症状が現れます。例えば、心包経が乱れると、胸痛、動悸、不眠などの症状が現れます。肝経が乱れると、肝臓の機能が低下し、疲労、食欲不振、めまいなどの症状が現れます。
厥陰経絡の治療法は、厥陰の風気を調整することにあります。主に、鍼灸、漢方薬、気功などが用いられます。鍼灸は、厥陰経絡のツボを刺激することで、厥陰の風気を調整します。漢方薬は、厥陰の風気を調整する生薬を配合した薬を服用することで、厥陰の風気を調整します。気功は、厥陰経絡の気の流れを調整することで、厥陰の風気を調整します。
厥陰経絡の治療法は、厥陰の風気を調整することで、様々な症状を改善することができます。しかし、厥陰経絡の治療法は、あくまでも補助的な治療法であり、根本的な治療にはなりません。厥陰の風気を乱す原因を устранитьする必要があります。