手足厥冷とは何か?東洋医学の観点から
東洋医学の研究家
東洋医学の用語である手足厥冷について説明しましょう。手足厥冷とは、手足が冷たくなる症状のことです。
東洋医学を知りたい
手足が冷たくなるのは、なぜですか?
東洋医学の研究家
手足厥冷の原因は、さまざまです。たとえば、血行不良や自律神経失調症、ストレスなどが原因となる場合があります。
東洋医学を知りたい
手足厥冷を改善するには、どうしたらいいですか?
手足厥冷とはどんな症状なのか
手足厥冷とは、手足が冷たくなる症状のことです。四肢の膝および肘まで、またはそれらを越えて広がる顕著な冷えのことです。四肢の冷え(coldextremities)と同義です。手足厥冷は、東洋医学においては、気血の不足や、血行不良が原因と考えられています。また、西洋医学においては、末梢血管の収縮や、自律神経系の乱れが原因と考えられています。
手足厥冷の症状は、手足が冷たくなるだけでなく、しびれや痛み、むくみなどを伴うこともあります。また、手足厥冷は、全身の冷えや、疲労感、倦怠感などの症状を伴うこともあります。手足厥冷は、単なる冷え症ではなく、さまざまな病気が原因で起こることもあります。そのため、手足厥冷が気になる場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
手足厥冷の原因とメカニズム
手足厥冷の原因とメカニズム
手足厥冷の原因は、東洋医学と西洋医学の視点から異なります。東洋医学では、手足厥冷は、気血の流れが滞ることで起こると考えられています。気血とは、東洋医学の基本的な概念で、生命を維持するために必要なエネルギーのことです。気血が滞ると、手足に十分なエネルギーが行き届かなくなり、冷えが起こると考えられています。
西洋医学では、手足厥冷は、末梢血管の血流が悪くなることで起こると考えられています。末梢血管とは、手足の先端にある血管のことです。末梢血管の血流が悪くなると、手足に十分な血液が行き届かなくなり、冷えが起こると考えられています。
末梢血管の血流が悪くなる原因として、次のようなものが挙げられます。
* 動脈硬化
* 糖尿病
* 高血圧
* 肥満
* 喫煙
* 運動不足
手足厥冷の東洋医学的な治療法
手足厥冷の東洋医学的な治療法
東洋医学では、手足厥冷は、気血の運行が滞り、四肢に十分な栄養が届かないことが原因と考えられています。そのため、治療法としては、気血の運行を改善することが重要です。具体的には、鍼灸治療、漢方薬、マッサージなどが行われます。
鍼灸治療は、体のツボに鍼やお灸を刺すことで、気血の運行を改善する治療法です。手足厥冷の場合は、手足のツボを中心に治療が行われます。漢方薬は、気血の運行を改善する生薬を組み合わせた薬です。手足厥冷の場合は、当帰芍薬散や桂枝茯苓丸などがよく用いられます。マッサージは、手足の筋肉をほぐして血行を改善することで、手足厥冷を改善する効果があります。
これらの治療法を組み合わせることで、手足厥冷の改善を目指すことができます。ただし、東洋医学の治療は、即効性があるわけではありません。継続して治療を受けることで、徐々に症状が改善されていきます。また、東洋医学の治療を受けている間は、生活習慣にも注意することが大切です。規則正しい生活を送り、バランスのとれた食事を心がけましょう。
手足厥冷を予防するための生活習慣
手足厥冷を予防するための生活習慣
1. 規則正しい生活習慣を心がける
・十分な睡眠をとる(7〜8時間)
・適度な運動を行う(週3回以上、30分以上)
・バランスの取れた食事をとる(野菜、果物、魚、鶏肉、豆類を多く摂り、加工食品、砂糖、塩分を控える)
・ストレスを溜めないようにする(定期的にリフレッシュする時間を作る)
2. 冷え対策を行う
・寒い時期には、暖かくして過ごす(重ね着をする、手袋やマフラー、帽子を着用する)
・足元を冷やさないようにする(スリッパや靴下を履く)
・お風呂にゆっくりと浸かる(41〜42℃のぬるめのお湯に15〜20分浸かる)
・生姜やネギ、ニラなどの体を温める食材を摂る
3. 漢方を用いる
・手足厥冷の症状を改善する漢方薬がある(当帰四逆加呉茱萸生姜湯、桂枝茯苓丸、温経湯など)
・漢方薬は医師や漢方薬剤師に相談して服用する