東洋医学用語の「促脈」とは？

東洋医学用語の「促脈」とは？

促脈とは

促脈とは

東洋医学において、脈が速く、不規則に中断する状態を促脈といいます。促脈は、様々な原因で起こり得ますが、一般的には、気虚や血虚、陰虚などが原因と考えられています。

気虚とは、気（エネルギー）が不足した状態を指し、血虚とは、血（血液）が不足した状態を指します。陰虚とは、陰（水分の働き）が不足した状態を指します。

促脈の症状としては、動悸、息切れ、倦怠感、めまい、頭痛、不眠などがあります。促脈は、軽症の場合は、特に治療を必要としませんが、重症の場合は、気虚や血虚、陰虚の原因となっている病気を治療する必要があります。

促脈の治療としては、漢方薬や鍼灸、食生活の改善などが行われます。漢方薬としては、気虚の場合は、補中益気湯、血虚の場合は、当帰芍薬散、陰虚の場合は、六味地黄丸などが用いられます。鍼灸としては、気虚の場合は、中脘（みぞおちにあるツボ）、血虚の場合は、血海（ひざの裏にあるツボ）、陰虚の場合は、太谿（足の内くるぶしにあるツボ）などに鍼を打ちます。

食生活の改善としては、気虚の場合は、気の流れを良くする食べ物を、血虚の場合は、血を補う食べ物を、陰虚の場合は、陰を補う食べ物を摂取することが大切です。

促脈の原因

促脈の原因

促脈の原因は様々で、心疾患、甲状腺機能亢進症、発熱、貧血、脱水症、薬物の副作用などがあります。また、精神的なストレスや不安、緊張なども促脈を引き起こすことがあります。

心疾患の場合、心臓の収縮が不規則になることで促脈が起こります。甲状腺機能亢進症の場合、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで心拍数が上昇し、促脈が起こります。発熱の場合、体温が上昇することで心拍数が上昇し、促脈が起こります。貧血の場合、血液中のヘモグロビン量が不足することで酸素が体内に十分に供給されなくなり、心拍数が上昇し、促脈が起こります。脱水症の場合、体内の水分量が不足することで血液量減少・濃縮が起こり、心拍数が上昇し、促脈が起こります。

薬物の副作用の場合、β遮断薬などの降圧薬や抗不整脈薬などの副作用として促脈が起こることがあります。精神的なストレスや不安、緊張などの場合には交感神経が優位になり、心拍数が上昇し、促脈が起こります。

促脈の症状

促脈の症状

促脈の主な症状としては、脈の速さや不規則さが挙げられます。脈の速さは通常、1分間に60～100回ですが、促脈では1分間に100回以上になることがあります。また、脈の不規則さは、脈が飛んだり、遅くなったり、速くなったりすることを指します。 促脈は、動悸、息切れ、胸の痛み、疲労感、めまい、失神などの症状を伴うことがあります。これらの症状は、心臓のポンプ機能が低下したり、血液の循環が滞ったりすることが原因で起こります。

促脈は、心臓の病気、甲状腺の病気、貧血、発熱、感染症、脱水症、薬の副作用などが原因で起こることがあります。また、精神的なストレスや運動によっても促脈が起こることがあります。

促脈は、通常は治療が必要ありませんが、原因となる疾患がある場合には、その疾患の治療が必要になります。治療には、薬物療法、手術、生活習慣の改善などが含まれます。

促脈の治療法

-促脈の治療法-

促脈の治療法は、その原因によって異なります。原因がストレスによるものであれば、ストレスを軽減することが重要です。生活習慣を見直し、適度な運動や睡眠を心がけ、バランスのとれた食事を摂るようにしましょう。また、温浴やマッサージでリラックスすることも効果的です。

促脈の原因が薬の副作用によるものである場合は、医師に相談して薬を変更してもらう必要があります。薬を変更しても促脈が改善されない場合は、漢方薬や鍼灸などの治療法を試してみるのもよいでしょう。

促脈の原因が病気に関連している場合は、その病気を治療することが重要です。病気の治療によって促脈が改善されることが期待できます。

促脈は、さまざまな要因によって引き起こされる症状です。原因を特定して適切な治療を受けることが大切です。